最強の星の真下

2002年02月04日(月) ホームレスさん考察再び。

今日の目撃談。

夜中。ホームレスのお爺さんが大きな透明ビニール袋を担いで歩いてきた。
眺めていると、広場でいきなり袋の中身をぶちまけた。
・・・ゴミだった。目一杯ゴミだった。

さては鬱憤晴らしか?!社会に対する不満がホームレスさんをしてこのような反社会的な行動に駆り立てたのか?!
しかしいくら鬱憤晴らしでもこれはいかんだろう!いい年をして分別というものはないのか!片付ける人の身になって考えてみたまえ!
勝手に憤慨している私の前で、彼はおもむろにそのゴミを漁り始めた。

・・・・・・?一体何を・・・?

ホームレスさんは生ゴミの汁がでろでろ流れる中から、いくつかのパンの袋を見つけ出した。どうやらこれはファストフードの店から出たゴミと推測される。
その袋「だけ」を掴み出しゴミの山をそのままにホームレスさんは立ち去った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。

って、いかんだろう!!!!おいっっ!!戻らんかっ!!
ホームレスだって、やっていいことと悪いことっていうものがあるんだっ!おいこらっ!!
叫びたかったが、夜中のホームレスさんの群れは流石に怖いので諦めた。

しかし人間の尊厳って一体何なのだろう?生ゴミを食べる時点で、これは人間としてどうなのか?
ホームレスさんだからって乞食だとは限らない。きちんと古雑誌集め等をして日銭を稼ぐ、頑張るホームレスさんもいるのを日々目撃している。
勿論、飢えたら人間何でも食べるかもしれない。
だがしかし。今日の彼は確実に乞食である。しかも人に多大な迷惑をかけて平気な顔をしていられるあたり、最低の部類の乞食であろう。

ここまで尊厳を捨てて、それでも生きる意味とは一体何なのだろう。
生物学的本能のなせる業なのだろうか?生きられるだけ生きるのが、動物(或いは生物)の姿なのだろうか。
では人と動物の境界は?何を以って人は人たり得るのか?
ここまでしても、人は人なのか?

ホームレスさん考察は奥が深い・・・。


そして本日も午前様。


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桂蘭 [MAIL] [深い井戸の底]

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