〜ダメダメ医学生の京風日記〜 京の都に生息するダメダメ医学生、伯耕による日常生活記。 モテない王道を突っ走りながらも、萌えを求めてただ今奮闘中であります。 |
2007年03月05日(月) 海上のラピュタ 今日はメインディッシュ、どうもこんばんは、伯耕です。 さてさてパリ4日目、明日のフランス出国を控えて、 今日はパリ郊外にお出かけの日です。 今日訪問する場所はこの旅行の中でもかなり楽しみにしている場所、 と言いますか、ここに行きたかったからヨーロッパ旅行を企画したわけで、 あの場所を自分の目で見ることができるともうドキドキです。 ちなみに恋愛のドキドキはだいぶ遠ざかっておりますが何か? ・・・ で(泣)(←※そして独り旅) というわけで本日は午前7時起床。 シャワー浴びて着替えてたところでまずはエネルギー補給のため、 部屋で独り寂しくボソボソとパンとバナナの朝食を食い、(←※日課) 準備を整えたところでホテルを出発しました。 さーてと、まずは国鉄モンパルナス駅までメトロで行きますか。 モンパルナス9時5分発の電車なので、まだ余裕はありそうです。 歩いて最寄のGare de l'Est駅に到着し、ちょうどやってきたメトロに乗車。 モンパルナスまでだいたい20分としても発車までは30分の余裕、 これなら十分に間に合うなと思ってホッとしていたところ、 ・・・ ・・・ 発車しません。。。 しばし待っていたところ早口のフランス語のアナウンス、 何言ってるのか全然分からないので、 近くにいた乗客のおねえさんに英語で聞いてみました。 俺「何があったのかわかりますか」? 客「トラブルで停車中みたいですね。」 俺「長く掛かりそうですか?」 客「うーん、なんともわからないなー。」 俺「ありがとうございました。」 モンパルナスから乗る列車は午前9時5分発、現在時刻は8時20分。 このまま停車が長引いたら完全に列車に乗り遅れてしまいます。 さあ、どうする、俺。 ・・・ ・・・ よっしゃ!!!!(←※決断) 列車を降りて階段を駆け上がり、地上へ上がってタクシー探し。 外国でタクシー乗ったことなんてありませんが背に腹は抱えられません。 まずはタクシー乗り場探しに手間取りつつ、 ある運転手さんに場所を教えてもらったら乗り場まで走れ、走れ、走れ! ようやく駅の反対側サイドにタクシー乗り場を発見し、 俺「ボンジュール、モンパルナスステーション、シルブプレ。」 運「ウイ。」 黒人運転手さんとの交渉に成功し運よくタクシーをゲット、 列車のチケットを見せて時間が迫っていることを英語で説明したところ、 とにかくできるだけ急いでくれるとのこと。 てかビビるほど荒っぽい運転なものの確かに速い、速い、速い。 向こうに見えてきたモンパルナスタワーがあっという間に近づいてきて、 午前8時45分、国鉄モンパルナス駅到着です。 多めのチップをお渡しして乗り場へと急いだのでした。 というわけで、 TGV乗るどー。(←※念願) さらにさらになんと今回は 一等車だぁ。(←※座席フカフカ) ヨーロッパ高速鉄道の旅、ユーロスターに続いて2つ目は フランス国鉄の誇る超高速列車TGVです。 しかも我がEurail Grobal Passはファーストクラス指定ということで、 ヨーロッパの特急列車の一等車が基本乗り放題、 TGVやタリスについては座席指定料金がかかりますが、 それでも一等車を存分に楽しめるのはありがたい限りです。 午前9時5分、音もなくゆっくりとパリ・モンパルナス駅を発車、 この静かさは列車編成における動力集中方式の賜物です。 ヨーロッパの高速鉄道は原則として動力集中方式、 つまり機関車によって客車を牽引する方式をとっているのに対し、 日本の新幹線は動力分散方式を採用しているのが両者の相違点です。 動力集中方式は客車下のモーターが無くなるので 客室が静かになる反面、発車時に連結器部分からの衝撃があるのが難点、 って感じで知識を披露したら俺も少しはモテますかね? ・・・ で(泣)(←※進行方向ミス) 今日も快調に暴走&意気消沈を繰り返しつつ、 列車は徐々にスピードを上げてパリの街から遠ざかっていきます。 パリを過ぎれば車窓は広大な農村が続くのどかな風景。 さすがはヨーロッパ最大の農業大国だと思いつつ、 「華麗なる一族」の中巻を読みながらおよそ2時間の列車の旅です。 2時間後、TGVはレンヌ駅に到着、 ここから今度は路線バスに乗り換えて目的地まで1時間半なわけですが、 路線バスなのに乗客の9割が日本人な状況はどうしたらいいんでしょうか。 あ、でも可愛い女の子2人組がいたのですべてを許します。 でも悲しむべきことにお互いの彼氏の話で盛り上がっておりました。 ・・・ で(泣)(←※アウト・オブ・眼中) 偶然隣り合わせた金沢大学の学生さんといろいろとおしゃべりしつつ、 バスはいくつかの村や町を過ぎ、農村地帯を走り、 いくつもの丘を越えてひたすらに海の方向へと走っていきます。 そしてレンヌ駅を出発してからおよそ1時間15分後、 そろそろかなと窓の外に注目していたところ、 見えた!!!(←※車内に歓声) ついに見えた、ついに来てしまった、 ドキドキ感マックスに達したところでバスは目的地に到着しました。 モン・サン・ミッシェル(Mont St-Michel) ついに来てしまったモン・サン・ミッシェル。 フランスが世界に誇る世界文化遺産です。 大天使ミカエルのお告げによってこの地に立てられたという修道院、 水上に浮かぶ天空の城ラピュタのようなその姿を ずいぶん前にネット上で画像を見つけて余りの美しさに感動し、 いつか絶対にこの目で見たいと思い続けてから数年、 今、実際にモン・サン・ミッシェルの前に立ち、もう感無量です。 美しくもどこか現実離れした光景が不思議な感じ。 というわけで岩をくりぬいて作ったような入り口から島内に入り、 まずは入り口付近のレストラン、La Mere Poulardに入店、 独り寂しくボソボソと特大オムレツで昼飯。(←※名物) てかふつーに高いぜよと微妙に凹みつつ、 まあここに来たらお約束なんだと自分に言い聞かせて昼食完了。 修道院へと続く一本道をツアー客に飲み込まれながら登っていきます。 てかやっぱり観光客の8割以上が日本人な件について。 だいぶ登ってきました。 しばらく進んだところで修道院への入り口に到着。 チケットを購入して、いざ内部へと潜入です。 光の差す方へ。 修道院というよりむしろ要塞のような。 内部はこんな感じ。 ゴシック建設の傑作、ラ・メルヴェイユ なんかドラキュラ城っぽい 1時間ほどで内部の見学も終わって再び登山道に帰還。 それにしても人類はとんでもないものを作ってしまうなーと感銘を受けつつ、 再び登山道を下って島の入り口まで戻ってきたのでした。 これにて修道院の内部の見学は終了、 さて、ここからは我が本目的、 写真撮るどー。(←※本目的) ツアー客に混じって内部の見学もいいですが、 モン・サン・ミッシェルは島全体の姿こそが最大の見所、 この島は中距離から撮ったほうが雰囲気が出そうだなーと思いつつ、 観光客でごった返す島からは離れて、無人の湿原の方向へと歩いてみました。 島へと続く堤防から。 羊さんこんにちは。 島へと向かうカップルさん 別のサイドからの景色 島へと続く道路を行ったりきたりしつつ、 さらに湿原地帯に足を踏み入れて撮影ポジションを探します。 いやー、どこから撮ろうか迷うなーと思いつつ、 湿地帯を歩き、さらにぬかるんだ泥道を歩いていたところ、 つるっ あっ!!!! 転ぶ、転ぶ、もう建て直しが利かない・・・(←※走馬灯) ドテーン!!! なんと泥水の水溜りのど真ん中で足を滑らせてしりもち。 カメラは大丈夫でしたが、見てみればジーンズ左足が泥水まみれ、 さらにジャケットも下の部分が完全に泥をかぶってしまい、 ちょっとえらいことになってしまいました。。。 すぐに偶然近くにいた日本人青年がダッシュで駆け寄ってきて、 J「大丈夫ですか!?」 俺「見ての通りです(笑)。」 J「また壮大に転びましたね。。。」 俺「決定的瞬間をお見せしてしまい恥ずかしい限りです。」 J「いやいや、てか泥だらけですね、大丈夫ですか?」 俺「拭けるものはタオルで拭きますわ。」 J「僕、今日帰国なんで使わない濡れティッシュとかあげますわ。」 俺「マヂすか。ありがとうございます!」 J「いえいえ(笑)。」 なんとかその場の応急処置は済ませたものの、 完全泥まみれのジャケットは着るわけにはいかないのでリュックの中へ。 てかこの泥、落ちるのかなーとかなり凹みつつ、 何とかバスに乗車拒否されない程度には泥を落とすことができました。 だいぶブルーになりつつ時間が来たのでバス停へと向かいます。 レンヌへ帰るバスの中にてJさんとおしゃべり。 俺「明日帰国というと、どのくらい旅行されてたんですか。」 J「2ヶ月です(笑)。」 俺「2ヶ月ですか!?長いですねー。」 J「だいぶヨーロッパも回りましたねー。」 俺「やっぱり海外が好きで?」 J「ええ。海外好きですねー。」 俺「将来は海外に住みたいとかあるんですか?」 J「いや、住むとなったらやっぱり日本が一番ですね。」 俺「そうなんですね。」 J「便利だし、日本の日用品はしっかりしてますしね。」 俺「外国だと日用品がそんなにしっかりしてないんですか?」 J「ビックリしますよ(笑)。」 俺「そうなんですかー。」 |