DOTFAMILYの平和な日々
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| 2010年06月21日(月) |
MeadのComposition Book 3: 余談 |
余談といえば、私の日記は全部余談みたいなものだけど・・・
25年前に結婚してアメリカに引っ越すまで、私は家事というものをした事がなかった。何しろ大学に通うために家を出るまで洗濯機の使い方すら知らなかったのだ。結婚したからと言って家事を全て引き受けなくてはならない、などとは思っていなかったが(今でも思っていない)、全くやらないと言う訳にはいくまい。という訳で、基本くらいは学ぶことにした。
私は何か新しい事を学ぶ時には、まず本を読む。そこで、結婚を目前にして参考になりそうな本を探すことにした。(当時はインターネットなんでありませんでしたぜ。)本屋に行って見ると・・・結構あるんですな、家事に関する本が。入門なんだから、余り分厚い本は必要あるまい・・・重いのはアメリカに持っていく時にも不便だし。それに、「おばあちゃんの知恵袋」系でなく、新しい方が良いな。
という訳で、選んだのが村上祥子著の「わたしの家事ノート」(講談社)である。興味が無い分野なので、その後それ系の本は全く増えず、未だに時々この本を読み返している・・・興味がない事は覚えない。1985年5月17日 第一刷発行と書いてあるので、本当にぎりぎりになって買ったのだな。(私がオフィシャルに結婚したのは1985年の5月末であるから、実際は結婚した後に買ったのだろう・・・が、アメリカに渡ったのは同年の8月である。)アメリカに引っ越してから、調理器具はこの本に従って揃えた記憶がある。と言っても、金がなかったので、「六個のなべで料理はこなせる」という章に書いてある鍋の最初の二つ「中華なべが一つ。五リットルの湯を沸かせる深鍋が一つ。」だけで、最初の2年を過ごした。
という話を書こうとしていたのではない。この本の最初に「一にコツコツ、二に記録、私の料理術」という章があり、その章は「ルーズリーフ200枚をはさんだバインダーを300冊持っています。26穴の布張り金具つきコクヨハ420で一冊2200円です。」という文章で始まる。このコクヨの布張りのバインダーが日本にいた頃私が愛用していたバインダーである。このバインダー、当時会社では良く使われていたのではないかと思うのだが、個人的に使っている人に会ったことは一度しかない。地味でシンプルで丈夫なバインダーである。(まだ健在なのかな?)
小学四年生になって、学校指定のノートを使わなくて良くなった時から、中学時代まで、私は大学ノートを使っていた。当時の大学ノートは表紙が鼠色(グレイではない・・・そんな洒落た色ではない)で、紙は黄色がかっていた。 大学ノートを使っていた理由は、家にあったからだ。このノートは何冊使っても良かったが、自分の好きなノートを買ってはもらえなかった。クラスメート達は皆色とりどりのノートを使っていたが、私には選択の余地はなかった。が、私は小さな頃から可愛くなかったので、クラスメート達は渋い大学ノートを使っているのは私の趣味だと解釈していた。
「あの人は大人だから、私達のようにガキっぽいノートは使わないのだ。」
もちろん事実は違ったのだが、そいうい些細な事を一々訂正したりしない・・・うん、やはり可愛くなかったのだな。しかし、このような子供時代を送ったせいで、私の可愛くなさには磨きがかかったのではないかと思う。
高校生になってから、レポート用紙を使う必要性が出てきたためもあって、バインダーを使うようになった。それでも、学校以外の目的のためには相変わらず大学ノートを使っていた。そして、植草甚一の本でMeadのComposition Notebookに出会ってからアメリカで実物を目にするまでは、ずっとこのノートに憧れてながらね鼠色の大学ノートを使い続けることになる。鼠色の大学ノートも長年使えば愛着が出てくるのだが。
考えてみると、植草甚一のノートを見ていなかったら、このノートにこれほど拘るようにはなっていなかったのかもしれないとも思う。が、このノート、映画Sevenだけでなく、色々な所でお目にかかるのも確かである。そして、その度に私の目を引く。DVDだったらポーズしたり巻き返したりして何度も観察する。だいたい、アメリカ映画でサイコな連続殺人犯が使っているのはこのノートですな。彼らは小さな字でみっしりと書き込む。(私は大きな字で乱雑に書いていくので、彼らの仲間ではない。)この可愛くないノートを飾り立てて可愛く使っているのもよく見かける。一番最近見たのは・・・
私の日記を読んでくださっている方はご存知ないと思うが、アメリカで一部の人達に人気があるリアリティ・ショーの一つにThe Ultimate Fighterという番組がある。この番組、UFCという会社(これについては6月17日の日記参照)と高額の契約を交わすこと目指してトレーニングして試合に勝ち抜いていくという番組である。コンテンダーはプロのMMAファイター。血の気が多い若者が16人、一つの家に閉じ込められて、テレビもテレビゲームもアイポッドも無く6週間過ごさなくてはならない。雑誌も本もダメ。(聖書だけは許されるみたいですな・・・じゃ、お経とかかも持ってって良いのかな?)外部との連絡は一切絶たれる。出かけるのはジムにトレーニングに行く時だけ。これはもぅ、精神的におかしくなりますな。(そこが面白くてわざと閉じ込めているらしい。)
この番組に、コンテンダー達が日記を書いているところがよく映る。MMAファイターと日記というのは実にアンバランスなので、精神療法の一つとして日記を書く事を勧められているのではないかと私は想像しているのだが、皆何かをノートにぎっしりと書いている。Rich Franklinみたいに自分のトレーニングや体調の記録をマメに取っていて、分析したり、試合前に見直したりしている人はいると思うが、長い文章をたらたらと書いているMMAファイターってちょっと想像できない。(完全に偏見)テーマとは全く関係がないので、この日記のようなものに関する説明は一切ないのだが、誰かがノートに何かを書き込んでいると、私は気になるのだ・・・それが誰であれ。それもどういうノートを使っているのかがとても気になる。
ノートは様々なのだが、アメリカで一般的ならせん綴じの左側に3つ穴が開いたノートを使っている人が多い。が、今回(シーズン11)、あのMeadのComposition Notebookを使っている人がいた。
「おお、やっぱり健在なんだ!」
ととても嬉しかった・・・そんな事が何故嬉しいんだろう?
ところで、何故たかが安物のノートごときについて3回にも渡ってだらだらと書いたのか?実は先日、テレビで映画Sevenを放映していたのを、ついつい見てしまって(DVD持ってるんだから、コマーシャルが無いDVDで見れば良いと思う)、Mead社のノートについての拘りを思い出してしまったからである。こんな事書いて読まされる方はたまらんだろう・・・
が、しょせん個人の日記である。 (開き直りと言おうか、自己中心的と言おうか・・・なんと失礼な!)
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