お茶の間 de 映画
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2005年01月08日(土) 「猟奇的な彼女」“偶然とは、努力した人に運命が与えてくれる橋”根底に流れるものはいいとして、ベタでコテコテだなぁ。

『猟奇的な彼女』【MY SASSY GIRL】2001年・韓国
監督・脚本:クァク・ジェヨン
原作:キム・ホシク
撮影:キム・ソンボク
音楽:キム・ヒョンソク
 
出演:チョン・ジヒョン
 チャ・テヒョン
 キム・インムン
 ソン・オクスク
 ハン・ジンヒ
 キム・イル

ストーリー用ライン


青年が丘の上の木の下に立っている。
2年前、彼女とタイムカプセルをあける約束をしたが、
彼女は来なかった・・・。

  ______________________
 
大学生のキョヌは将来に何の展望もない気弱でダサい青年。
当然、彼女ナシ。友達も女っ気がない野郎ばっかし。

1人息子を失った叔母が寂しがっているし、いい娘も紹介してくれるってよ、と母親にしつこく叔母のところに顔を出すように催促されるが、どーもめんどくさい。

叔母と逢う約束をブッチして夜遅く帰宅途中、地下鉄で泥酔状態の
美女に出遭う。
酔っぱの女は醜いねぇ、と馬鹿にしてニヤニヤ眺めていたキョヌだが、彼女は車内でゲロゲロ吐いた直後、キョヌに「ダーリン」と
呼びかけ気絶してしまう・・・・。

周囲の人は、当然キョヌを彼氏だと勘違い。
気弱で、根の優しいキョヌは、彼女をほっぽって逃げ出すわけにはゆかず、しかたなくラブホにおぶって連れ込むが、それが
運のつきだった・・・・・・。

彼女の携帯に出たのがマズかった。親からの電話だったのか、
乱入した警官に逮捕されるハメになり、翌朝、やっと釈放されて帰宅したら、叔母との約束を無視して朝帰りのキョヌは、母親には半殺しにされそうになる。

しかも、ゆうべの彼女からは、私にナニをしたのかと激怒の電話。
ナシつけっから来い!!!とすごい剣幕。

気弱なキョヌは、ナニもしていないのに、のこのこ彼女に逢いに
指定された場所へ。

彼女とデートするハメになるのだが、べっぴんの彼女、とにかく
乱暴。その上酒癖が悪い。
口癖は「ブっ殺すよ!?」だし、ビンタはしょっちゅう。
見ず知らずの他人にも、ケンカ売りまくる。
言い分は彼女が正しいのだが、なにせ唐突で凶暴なもんだから大変だ。

でも、そんな彼女の刺々しさは、彼女が告白したように、最近大失恋して辛いせいだからかもしれない。
根っからの性格なのかもしれないが・・・。
キョヌは気づいているのかいないのか、彼女に振り回され
苦労しながらも、突飛で強引な彼女に次第に惹かれてゆく・・・。

彼女は女子大に通う、金持ちの家のお嬢様だ。
彼女の親は身なりもよくない冴えない大学生のキョヌが鬱陶しい。
近々お見合いをさせたいのだ。

でも恋いは障害があるほど燃えるのが世の常。
途切れ途切れながらも、2人の奇妙な恋は続いていたが・・・。

奇妙な縁で結ばれている2人の恋に行方は・・・・??



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コメント用ライン


先に気にくわなかったトコを言っちゃいましょう。
いいとこもあったので、そっちでシメたいから。

うーん、韓国映画苦手で、コメディなら・・・と借りて観てみましたが、恋愛要素が入るとやっぱり相性がいまひとつでした。

韓国人の好む恋愛傾向(※好まれる恋愛物語、って言わないと語弊がありますね、実際の恋愛と物語は別物だから)って、私の好きな欧州的な成熟したものとは違って、よく言えば「フレッシュ、ピュア、純情」、悪く言えば「幼い、甘ったるい」。

性的な表現とは無関係にね。

強い想いは岩をもブチぬくって純粋まっすぐなトコがちょっと
コワいんだわ。

難点1、キョヌ役の男性に恋愛映画の主役としての魅力がない。
まぁ、どんな男が好きか嫌いかは十人十色なのでこれは深くツっこんでも意味ありませんね。
ハンサム、に定義はないんですから。

難点2、猟奇的といっても、実際には個性的、程度の意味らしい
ですが、もっとエキセントリックなのかと期待していたので、
なんだ、行儀の悪い人に言葉汚く注意する中年オバサン程度じゃん。もっと豪快なのを期待していたので拍子抜け。

このタイトルの感じ、「普通じゃない」に似てる。邦題のせいですが、そういえば思いっきり普通だった「普通じゃない」も、金持ちのワガママ娘にふりまわされる恋愛でしたね。あっちは100%コメディだけど。

ヒロインが、ただの金持ちのワガママ娘の演技レベルに留まっており、強がりの裏にある痛切な悲しみがチラりとも見えない。
だから唐突な「実は、・・・・でした」という都合の良さを
強く感じてしまう。

まぁ、実話ベースなので、あの偶然も本当なわけで。
事実は小説より奇なりと申しますしね。

「電車男」じゃないですけど、インターネットの掲示板に掲載された彼女との日々を元にした物語だそうなので・・・。

と、まぁ、かなり言いたい放題書いてしまいましたが、
嫌いだった映画は日記に載せませんから。

よかったのは、先ほども言ったように、運命や人生への信頼ですね。
これがなかったら、ただのハンパなラブコメでちっとも面白くなかったでしょう。ヒロインのおっぱい1つ拝めない真面目な作品で
ある以上、真面目なメッセージ性もなきゃダメです。

「偶然とは、努力した人に運命が与えてくれる橋」
この一言に尽きますね。

脚本は、冗長だという難点を除けば、よくできています。
伏線がきちんと張られていますから。

好きなのは、やっぱり「木」のエピソードですね。
新卒サラリーマンにそんな金あるのか????と不自然には
思いましたが、物価も日本と違うし、実話だっていうんだから
ソコは感動ポイントでしょう。

奇跡じゃないのよね、偶然。だからいいのかも。
偶然は必然っていうじゃな〜い?
(あ、ギター侍っぽく読んでね、ココ)

でもあんた、彼の面影を求めてるだけにしか見えませんから〜!
(血ぃ繋がってるしねw 薔薇の花とか、同じことさせちゃうしね)
残念!!

あ、褒めて終わろうとしたのにぃぃ(切腹!!


まったく同じ筋でも、彼女がもーーっとブチ切れたエキセントリック女だったら(パトリシア・アークエット程度)、もっとノレたと思います。


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