2004年10月30日(土) |
「モンキーボーン」ハロウィンですしw 昏睡患者の意識下の街の描写は爆笑モノ。ダークファンタジックブラックコメディ♪ |
『モンキーボーン』【MONKEYBONE】2001年・米 監督:ヘンリー・セリック 脚本:サム・ハム 撮影:アンドリュー・ダン 音楽:アン・ダッドリー 俳優:ブレンダン・フレイザー(新進気鋭のアニメーター、ステュ) ブリジット・フォンダ(スチュの恋人、女医のジュリー) ウーピー・ゴールドバーグ(死の街の責任者、デス) デヴィッド・フォーリー(スチュのエージェント、ハーブ) ローズ・マッゴーワン(昏睡者の街ダークタウンの猫女、キティ) クリス・カッタン(スチュが借りる死体) ジョン・タートゥーロ(モンキーボーンの声)
スチュは若手のアニメーター。 とりあえず6話分だけつくった生意気な猿のアニメ「モンキーボーン」が爆発的人気をはくし、一気にスターダムに。
キャラクター商品化の話が続々持ち込まれ、大富豪の予感。 でも、スチュはちっともそんなことに興味がない。 スチュは恋人のジュリーにプロポーズすることで頭の中がいっぱいいっぱいなのだ。 おばあちゃんの形見の代々伝わる婚約指輪を握りしめ、その時を待つスチュ。
やっとパーティを抜けだしたスチュとジュリーだが、まさかの 交通事故に遭遇! スチュは昏睡状態に陥ってしまう・・・・。
意識の中で目を覚ましたスチュは、妙なジェットコースターに乗せられ、真夜中の遊園地のようなアヤシい街、ダークタウンへ運ばれた。
そこは、昏睡状態にある人間と、人間の悪夢を好む奇妙なクリーチャーたちの街だった。 しかも、自分の作品であるサルのモンキーボーンが生身化して いる!!しかもめちゃめちゃ性格悪い、口悪い(そう作ったんだもん)
死に神が迎えに来、死の国へ去る人間もいるが、「復活パス」を 与えられて昏睡状態から脱出できる人間もいるようだ。
さて、現実はどうなっているかというと、 スチュはかつて、姉とこんなとりきめをしていたのだ。 「もしも昏睡状態に陥ったら、3ヶ月で生命維持装置をはずす」
ジュリーはひたすらスチュの生還を祈るが、非情に時は過ぎてゆく・・・。もうじき3ヶ月目だ。
ダークタウンの悪夢上映会で、自分の運命を知ったスチュは、 悪夢の神に相談。 死の街へ潜入してデスから復帰パスを盗むほか方法はあるまいと 助言を受ける。
ところが!
モンキーボーンに騙された〜!! 隙をついてモンキーボーンがパスを盗み、スチュの肉体に入り 目覚めてしまったのだ。
スチュは当然、ダークタウンに戻され牢獄行き・・・。
スチュの体を借りて、モンキーボーンはやりたい放題。 ジュリーも、何かがおかしいとは思いつつも、スチュの生還を祝う。
だが、この一件には裏があったのだ・・・・。 モンキーボーンが人間の体を欲した本当の狙いは???
スチュの運命や如何に!? 愛しのジュリーはこのままサルのものになってしまうのか!?
854円かよ(泣
「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」や「ジャイアント・ピーチ」のセリック監督ですよん。 この2作、ティム・バートンの作品、というイメージが強いですが、「ナイトメアー〜」はバートンはキャラデザイン、 「ジャイアント〜」は製作です。まぁ当然みっちり関わっているわけではありますが、監督はあくまでもセリック。
今回は、実写、CG、アニメーション、マペットをぐちゃまぜミックス!毒々しくも可笑し可愛い世界が今回も展開されています。
ハロウィンに最適ムービー、キテレツな死後の世界といえばティム・バートンの「ビートルジュース」 がありますが、あれが好きな方には是非おすすめしたい。
どっちが好きかは好みのわかれるところ。 私は甲乙つけがたいんですが、「悪趣味さ」なら本作「モンキーボーン」が格段上。 ティム・バートンは、何をやらしても上品さが決して抜け落ちません。化け物にすら妙な品が漂うのが特徴。
とことん下世話で悪趣味にイこうぜ、というノリの気分のときには この「モンキーボーン」をオススメw だいたいもう、映画中のアニメ「モンキーボーン」が、「サウスパーク」の10倍はお下劣ですから。
とにかく、面白くなるのは後半。 デスの温情(温情がコレかよ)で死にたてほやほやの臓器摘出中の 運動選手の遺体を借りてからが腹が攣るほど笑える。
まぁこの映画、全編にいろいろな映画のパロディが散らばってはいるのだが、暴走するゾンビでもなく、ヨロヨロ歩くゾンビでもなく、「必死で走るけどヨロヨロして内蔵が垂れかけてるゾンビ」 はあんまり他では観られないかも・・・・・・。
真っ赤な手術着(「戦慄の絆」のパロティ?)で追っかける医者たちに内臓を投げつけながら走る(「ゾンビに内臓は不要ってのは いろいろな映画で有名ですね)シーンは笑いすぎて涙が。
アホアホなだけなようでいて、ラストはなんともハートフルで、 ひねくれちゃいるけどさ、好きだなぁ。
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