サウナとケータイと誕生日と国境 その2 |
続きです。一個前の日記から読んでくださいまし。 その1→http://www.enpitu.ne.jp/usr5/bin/day?id=54856&pg=20090627
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歌舞伎町に向かい、とりあえず荷物を置きたいので「WHO」へ。 扉を開けると、シエロのマスターがおった。だいぶ酔っ払っていて、入れ替わりにすぐに帰っていったが。 ちょろっと飲んでからサウナへ向かう。 区役所通りを北上し、「W」に着き、カウンターで「今日、宿泊した時にケータイ忘れたんですけど、忘れ物届いてませんか」と尋ねると、 カウンターの女の子(20代前半韓国人)がちょっとカウンターの奥に引っ込んで白いケータイを持ってきた。 「・・・コレデスカ?」 わしのケータイは青なんで、「違います。青いケータイなんですけど」と言ったら、即効で
「ナイデス」
ピシャッと! ザ・言い切り!
おいおいおいおい、もうちょっと調べてみろよ〜。 「午後3時半にチェックアウトしたんですよ」とか「3時過ぎの時点まではあったのがわかってるんです」とか「落としたとしたら149番のロッカーの中か9階のロッカーなんですよ」とか「サウナ着袋の中に入ってなかったですか」とか聞いたのだけど
「ナイデス」 「ワカリマセン」 「シラナイデス」
しか返してこね〜〜〜〜〜。 あとで見つかったら連絡します、とかそういうの一切出てこね〜〜〜〜〜。 常日頃、若者(ギャルとか、若い世間知らず男子とか)が「××(たとえば有名な作家とか、有名な歌手とか)って知ってる?」という問いに対して、「あ、知らない」と返すのを耳にすると「知らない、って権力だよなー」(究極の拒絶だよなー)などと感心していたのだけど、まさにこの時、絶対の「知らない」権力を駆使されたわ!と思いました。 日本語がたどたどしい韓国人のおなごが繰り出す「シラナイデス」て強力だよ。 どんなに詰め寄っても埒が空かないから。 のれんに腕押しとはまさにこのこと。
こりゃーダメだ、違う時間帯(確か、チェックアウトした時は日本人従業員だった)にもう一回連絡してみるしかないわ、とぐったりしながら、「・・・また今度来ます」と告げて歌舞伎町を元来た道をとぼとぼ戻る。 てか、サウナになかったら一体どこで落としたというんだよ! 自分の行動を思い返してみるが、サウナ出た後はコンビニ寄った以外に何もない。 そして、コンビニでも道でも、ケータイは一度も取り出してないのだった。 どこにあるんだ、どこに落としたんだ、とぐるぐる考えながらWHOへ。
涼しげな空気が充満するWHOに入り、開口一番「なかったよ」と告げると、常連さん(「先生」と呼ばれているらしい)が「調べ方が足りないんでは」と厳しくおっしゃる。責任者出してもらえばよかったのだ、とは言うがあの韓国ギャルにそんなことまで聞く気力がないよ・・・と思う。 そもそも電話はまだ生きているのだろうか、というわけでカウンターに入ってる友人のケータイからわしのケータイに電話してもらう。 ケータイは生きていた。 しかし! その日の午後3時、わしはケータイを「サイレントマナーモード」(音もしない、振動もしない設定。単に光るだけ)にしていたから、電話しても気づかれない可能性が非ッ常に高いのであった。 なに余計な設定したんだよ!一日前のわし!
そのサウナに電話して日本語がわかる人と話してみるといいよ、という案が出て電話することにしたがそもそもサウナの名前がうろ覚えという失態! たしかこの名前ではなかったか、という名前を検索してもらうが、出てこない。 どんなサウナだよ! しょうがないんで104に電話して「新宿にある『W〜』ていうレディースサウナの番号教えてください」と告げると、ビジネスホテルの電話番号を教えられた。 もしかしたらビジホで届出しているとこなのかもしれん、と教えられた番号にかけて「そちら、レディースサウナですか?」と尋ねたら「違います」と無碍なお返事が。 ええええー! わしが泊まったレディースサウナは、サウナじゃないのか!? 届出出てないってコト!?それとも幻?
いやいや、そんなことはない! というわけで、再び友人のケータイを駆使して検索してもらい(ああ、ケータイってこういうこともできるから便利だね)、そのサウナの名前を突き止める。 わしがちょっと勘違いしていただけで、サウナ名は「W」であった。(〜の部分が余計だった) そこに記載されていた電話番号に電話すると、 出たのはさっきの韓国ギャルだった! なんだよ! 従業員どんだけいないんだよ!
半ばムダだと思いつつ、先ほどと同じやり取りをする。 対面だろうが、電話だろうが、返ってくる答えは先ほどと変わらずで三種の神器、否、神言「ナイデス」「ワカリマセン」「シラナイデス」だ。 これ聞くだけでも心が折れるわ・・・と思いつつも、常連さんに入れ知恵された通りに、責任者の方はいないんですか、とたずねると「イマセン」で、いつ来るんですか?ときいたところ 「カヨウビのゴゼンチュウデス」 とのこと。 明日じゃないんか! そんなとこまで悠々待ってらんないわ・・・と萎えながら、自分の名前と連絡先を告げる。「キイトキマス」と言っていたが、期待せずに電話を切る。
もう疲れたよ・・・もういいよ・・・と思っていたが、今度はケータイを悪用されぬように止めなければならん。前に聞いた話では、ドコモに電話すればケータイにロックをかけられる(発信できないようにできる/中身見られないようにする)という話なので、これまた友人に調べてもらう。 すると、 「紛失したら、そのケータイが今どこにあるかGPSで調べられる」 なる機能があるという。 おおお! 時代は進化したな! GPS機能オンにしてたかどうかわからないけど、藁にもすがる気持ちでドコモに電話する。
「待ち受け画面の上段にGPSマークが出ていれば調べられますよー」といわれて、そういえばなぞのマークがずっと出てたわ、と気づき、GPS機能がオンになっていたことを確認する。 よくやった!わし! というわけで、スムーズにGPS検索かけてもらう。 待っている間、祈るような気持ちであった。 これで「お客様のケータイは現在、新宿区歌舞伎町1-1(ゴールデン街の住所)にあります」って言われたら笑いものだなーと思いつつ。 あっという間に検索終了。
「お客様のケータイ電話は、現在、新宿区歌舞伎町2-17付近にあります」
ぬおおおおお! その場に居合わせた人、皆が、唸ってましたわ。 サウナ「W」の住所が2-19(隣の番地)だったから。
やっぱサウナにあるんじゃねーか!
とりあえず一安心だが、あとは再び韓国ギャルと対決するしかないということか・・・これで気が重くなっていたところ、 先生という常連さん(老齢・強く言いそうな人)が 「よし、私が一緒について行って言ってあげるよ!」 と名乗り出た。 強力な助っ人を引き連れて、私は再び区役所通りを北上してサウナ「W」に向かったのだった・・・
再び続く!(長い!)
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2009年06月28日(日)
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