ペニーズバック・マウンテン |
今月は空前絶後の財布ピンチなので、旅はできないのです。 ただでさえ出張も減っているというのに、たまらんな。私から旅を取ったらどうなるかわかってんのか、オラ、エーッ! って誰に向かって言ってるのかよくわからんが。 先週、出張話が出てて、おお、やっときたかーと浮かれていたんですが 30分後には取りやめになりました。 HISAN 30 MINUTES と、無駄に英語にもしたくなるくらいです。 私に音楽的才能があったらこのタイトルで曲書いてるよ。
そんな具合なのですが、先週、お情け程度に遠出がありました。 本当にお情け程度です。 平塚ですから。 今までに比べたら全然遠出じゃねー! と、叫びたくなりましたが、当方平社員、そんなことは勿論言えません。おとなしく指令に従って行ってきました平塚。 平塚かよ競輪かよらいてうかよなどと文句を垂れていたんですが、電車に乗ってみると結構遠いのな。 東京駅からちょうど1時間。 電車賃は片道1110円。 十分遠出。東京駅は始発駅でありますから、当然座ったままで平塚着。車中ではおむすびも食ったし本も読んだし口開けて寝たりもしたわ。正直ナメておりました。あいすいません平塚。 ちなみに、私は大学時代東京駅から戸塚まで通っていたんだけど、学校行きたくないプラスつい眠ってしまって戸塚を通り越して辻堂、茅ヶ崎、平塚あたりで目が覚めると言う事態が何度かありました。一番遠くに行ったのは真鶴だったか。故意に沼津まで行った事もありました。JR東海管轄まで足を踏み入れておったんだな今思えば。沼津まで行ったときは「学校さぼりたい」「寝ていたい」というよりも、「この電車はどこまで行くのか」とか「旅に出たい」って気持ちでいっぱいだった。今思えばあれも私の旅人生のルーツであったんだな。その時は定期使用だったので改札の外には出てないんだけど。
話がそれた。 平塚ではいつも通りお仕事こなして、気がつけば午後2時。 世間ではすでにランチタイムも終了の時間。さてどこで昼飯食おうかと思案しながらバスに乗って平塚駅に向かっていたのですが、駅ロータリーにバスが滑り込む寸前のところで、窓の外に「Denny's」の看板が見えました。 おお、デニーズ。ランチタイムは終わってもファミレスだったらまあ、いいや。 そう思って段ボールを抱えながら(私の仕事ってのは上下作業着だとか、段ボール携行だとか、ホントに土方なんだよ)えっちらおっちら看板に向かって歩いていったのです。 それまで私は平塚駅周辺のしくみをよくわかっていなかったんですが、駅を出て向かって左手側のアーケード商店街が食事できるところだったようですね。そっちで七夕も開催されているようだ。 しかし私が向かったのは駅を出て向かって右側。だってそっちに看板が見えたから。 なにやら怪しいポン引きのようなのがいたが気にせず看板の掲げられているビルに辿り着く。
あれ? こんな老朽化したビルにデニーズなんかあるのか?というくらい古いビルには何やら風俗店の看板が同じビルにワサワサと貼ってある。デニーズって風俗ビルと同居するようなとこだったっけ?ファミリーレストランと謳っているのに。 おかしいな、でも階段上っていけばあるんじゃないのかデニーズ。 と思いながらビルに入って行こうとしました。 その前に入り口に貼ってあるビルに入居している店のリスト(ビル内案内みたいなやつな)を見た。 今思えば、あの時あれを見て本当によかった。 だってサ、よく見たらサ
Penny's
って書いてあったからサ。 Dじゃないのかよ!Pなのかよ! 我ながらなんたる勘違い!恥ずかしくてたまらん! こんな初歩的な間違いをするなんて! おまけにこのビル(風俗ビル)に入ろうとしたところを降りてきた人に見られた。 普段だったら冷静になって、ここの看板を写メに撮って「ネタ戯れ言」(全然更新してねえけど)に載せるところだったんだが、あまりにもあまりにもな間違いをしたことと、人に見られたことで動揺してしまって写メ撮ることすらできませんでした。俺ほんとダサイ。 その後駅ビルでメシ食ったわ。
というわけで画像はありませんが、ホントにあったんだよペニーズは。 ためしに「平塚 Penny's」で検索してみてくださいよ。ウソじゃないってば。
ちなみにペニーズ、わたしゃてっきりヘルスだと思っていたらピンサロらしい。 というのは、ググってみたら感想文がたくさん出てきたから。あ、今風に言うと「抜きキャバ」か。 あまりの失態を忘れる為にその感想文をいくつか読んだんだけど、 この店どうこうと言うよりも、風俗店レポートつうか体験談書いている人たちって何故群れで風俗店に行ったりするんだろう。 あと呼び名で「探検隊隊長」とか「会長」とか「隊員」とか言うのも昔から気になっていたんだが、ここにも例に漏れず「会長と調査してきました」なんてレポートが。1人で抜いてこい1人で。 うちの会社にも群れて風俗に行く人は多いし、「××さん、今度連れてってくださいよー」なんていうのもよく聞く話だけど、なんで1人で行かないのか。1人でだったら別に行く必要がないからなのか、1人で行くと恥ずかしいからなのかがよくわからん。 私の貧困な想像力で思いつくのはただひとつだけだ。 以前の出張日記で書いたことを引用
>この出張、気を抜くと名古屋のヘルスや金津園や雄琴に行きたがる人たちに >奪われそうになっていたのですがなんとか死守しました。 >「おまえら(すべて先輩)雄琴や金津園がそんなに好きか!」 >とオフィスで言ったら「声でかすぎ」と怒られたけど。 >でもその代わり今週末の札幌出張は逃しました。ぐえ。 >またまた悪いところ行きたがりの人たちが「俺が行く」とか言い出したので >「おまえら(すべて先輩)はすすき野でコレ(グーサインに似たやつな)す ることしか考えてないからダメだ!」 >とオフィスで言ったら「下品」と非難されたけど。 > >こういう時に男性はうらやましいなぁと思うのです。女性に歓楽街はないからなー >女性用歓楽街があったとしてもそれは利用したくないんだけども。 >そう考えると何が羨ましいのか。 >それは、たぶん、「風俗を通じての連帯感」に自分が決して入り込むことができないからであろう。 >その連帯感だけに嫉妬するんだたぶん。 >誰と誰が一緒に風俗行ったとか聞くと「誰」の部分は激しくどうでもいいもんな。 >一緒にの部分だってむしろどうでもいいのかもしれない。 >「自分は絶対にそういうことができない(女だから)」ということに >イラついているだけなんだろう。 >おお、たかだか風俗の話なのになんだかピート・タウンゼンドの >「バンドは音楽ほど重要じゃない。音楽はオーディエンスほど重要じゃない。 >オーディエンスはその間に生まれた共通の連帯感ほど重要じゃないんだ」 >ってやつくらい話が大げさになってきたな。大体この言葉自体うろ覚えなんだが。
一緒に行く/同じ店で同じ体験をすることによって生まれる連帯感が重要なのかも、くらいしか想像できないですよ。 やたらめったら使われる「会長」だの「隊員」だのというのは仲間意識っぽいし、皆揃って「女の子があんまよくない」って書いてるし。評価の方向が一緒。というか意見一致。あと、「俺だけが知ってる店だぜー」的な優越感で書かれているレポートがひとつもないのには恐れ入った。「まあまあだったよ!皆も体験してみて!」という呼び込みのようにすら見えた。もっともらしく「新規開拓」なんて書いてあったのもあったしな。なにが新規で開拓だケッ。 ちなみに引用部分の出張日記を書いたのは2005年2月で、当時一緒に仕事していた先輩さん(風俗好き)を慕っていた(当然ながらnot男女関係)ので、その連帯感に入れないことに嫉妬していたんだな。飲みに行ったりムダ話したり一緒に仕事したりは全部楽しくこなせるのだが、風俗は行けないから俺が。当たり前だが。しかし月日は流れてその先輩さんも去り、今は風俗連帯感を自分も共有したいなーうらやましいなーなんてのは微塵も思いません。むしろ風俗話をしている同僚に
「さっさと金の関係卒業しろ!彼女作れ!」 「1日10回オナニーしろ!」
と姑のようにというか引越しオバハンのようにというか、まあ、そんな感じに言っております。 1日10回オナニーしたら血が出るよ、と返されましたが。
私は常々「女はむれる(ダブルミーニング)生き物だ」と思っていたんだけど、それは女だけじゃないのですよ。 男も群れます。(蒸れるはない) たぶん、女よりも男のほうが連帯感とか、なにかを共有したりするのとか好きなんだよな。 何度も書いているけど、女同士の仲間ってのは実は仲間じゃないから。何かにつけて優越感だの劣等感だのを感じやすいライバル同士が同盟組んでいるようなもんだから。そして私はそういう集いが嫌でたまらんのだけど。 まーそれは別にいいんだけど、男女問わず慕っていたり恋煩っている相手が他の誰かと共有しているところに自分が絶対入れないとわかると人間ってやきもきして、「それは私に何かが足りないからだ!キーッ!」だの「向こうと一緒にいるほうが楽しいんだ!クヤチー!向こう側全員死ね!」となるものです。(ちなみに私の場合は「くそー!私にちんこがないから風俗誘ってもらえないのか!」だった)私は女なんで男側は詳しくわかんねえけど、自分の男が自分よりも男友達といるほうが楽しそうだったりするとなんとなくおもしろくない、腹が立つって人は多かろうよ。そういうことが言いたかった。 でも、大体冷静になって考えてみると全然大したことないんだよな。だって彼らが共有している内容って、自分にとっては全然必要ない事なんだから。自分が興味があることに全力を注ぎ、それを共有できる人と共有したほうが何億倍も有益だ。てめえの男や女と趣味だの経験だのなんか共有しなくてかまわねえだろうよ。だっててめえの男や女である時点で仲間連帯感以上に確固としたものを共有しているんだからアナタ方は。平たく言うとちんこやまんこなどを(いや、それ以外のこともあるけれど)。
だからこそ、「趣味が彼氏/彼女」のようなのは絶対にやめたほうがいい。 自分個人が何かに興味を持つことを激しく勧めます。自分の考えを持つべきです。 自己が曖昧だったり無趣味だったりする人はいざって時あっさりと負けちまうぞ。仲間意識持っている人たちと相手がちんこまんこまで共有することは決してないんだから、その繋がりに自信を持った上で自分を持て、と言いたい。 ま、稀にブロークバック・マウンテンのような予想外の事態になることもあるかもしれんがな。そうなったらもう手に負えんわ。
明日火曜日はキタコレ!戯れ言更新日であります。 ブロークバックマウンテンを取り上げるわけではないですが、明日になったら覗いてくださいまし http://d.hatena.ne.jp/maaa55/
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2006年04月10日(月)
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