終わらない女子同好会部室の冬休み |
世間では未だ、おたくといえば男、しかもとびきり気持ちが悪い奴!という認識ですが 私がずっと見守っていきたいと思う対象は「女のおたく」です。 ああ、女のおたく!その発生から終焉までの生態を見届けたいッ! 思い起こせば学生時代。私が通っていたのは女子校だったので、女のおたくはわんさかおりました。 だから「発生」から「第一次性長期」までは見届けていたようなものだ。
放課後はサンシャイン横のアニメイトに直行! 女子校なのによくわからない男名前(それも当て字ではなく「ヨシオ」など普通な)で呼び合い! 部活後に財布を盗まれた時、真っ先に心配するのは現金ではなくアニメイトのポイントカード!(実話)
などという非常に興味深い姿をよく目にしていたなあ。 10代なんてのはピート・タウンゼンドも言うとおり、まったくもって不毛の時代なので、今思い返せば一体何にのめりこんでいたのだ、何故そのようなものに夢中になっていたのか、というできれば消したい過去はいくらでもあるものである。私の場合、「透明の下敷きにアンディ・フグの切抜きを挿んでいた」「お笑いのライブに足を運んでいた(当時ボキャブラ大ブームだった)」などがそれに該当するんだが。ああ、ボキャブラブームに乗っていたのは今書いただけでも恥ずかしくて死ねる題材だ。 しかし私が知りたいのはその後の姿。消費者から生産者になってから終焉を迎えるのか、それとも突発的な出来事(モテたい病発病など)によってその道から降りるのか、それとも終焉なんてのはないのか。不滅なのか。
先日、その答えを垣間見る機会に恵まれました。
結論から言うと、「その生態の終焉まで見届けるのは無謀。やめておこう」でした。
ちなみにその機会で触れ合うことができたのは、アニメやマンガおたくではなく、いわゆる鉄道好きの女子。 鉄道好きの女性が集まって、鉄道旅の第一人者である横見氏と1日電車旅をするというイベントに、某ライター女史の強力な誘いに引きずられて参加したのです。 私も全国を旅しておるし、この日記でも度々鉄道イカスという話を書いてきたのでそれなりに電車好きの女性とは話せるだろうと思っていましたが、それすらも見当違いでした。 いや、鉄道の旅は楽しかった。中央線もちょっと乗っていけば古くて渋い駅に遭遇するし、鶴見線はやっぱりいい路線だと思いましたよ。あとホリデーパスは本当に万能。JR東日本はもっとおトクなきっぷを発行してくれないものか。
鉄道好きの女子達の知識はハンパなかったです。 すごいなあ、と感心させられっぱなしでした。私ごときが鉄道好きを名乗ってはいかんなあと思った次第。
でもね・・・
わたしは じょしの だんたい こうどう がにがて
学生時代の遠い記憶を甦らせようとすると、いわゆる「おたく」の女性が単体でいた光景がまったく思い浮かばない。 そう、常に団体なのだ。思い出されるのは授業の合間の休み、ポッキーを忙しなく口に運びながら、ジャンプ最新号の話を話し続ける小太りな女たちの姿。(中には訳がわからないほど髪が長かった女がいた。あれはコスプレ用だったのか?) その中にリーダー格の子がいて、彼女によって束ねられてキャーキャー騒いでいるわけだが、彼女たち単体が声を発していた現場は見たことがない。 遠い昔で忘れてしまったのではない、声を聞き分けられるほど話したことがないのである。
と、これはオタクに限らず、学生時代のことを思い出すと、仲のよかった子たちだけが単体で思い出せるが、あとは団体でしか思い出せないのである。個々の存在で認識していなかっただけなんだが。 女性は固まる。個人では1の力しか持たないのに、固まると何十倍もの力になる。 そしてそれはとてつもなく厄介だ。めんどくせえ。何故ならば当たり障りのない話や、一方向の意見以外飛び出してはならぬ、など知らないうちにルールが決められるから。個人が感じること(主に違和感)は殺さないといけないから。 あのルールって一体どこからやってくるんだ。子宮内に八犬伝のような「女の団体玉」があって、女が集まると自然に光ったりでもするのか。ハタ迷惑な玉だなあオイ。そんなのいらんから金玉くれ。 世の中に女性だけの国家ができたら本当にめんどくさいと思う。あ、国家レベルまでいかなくても女性だけの職場ってのはあるか。それもめんどくせーだろーなー地獄だろーなー私は男性ばっかの職場でよかったよかった。
あと女が集まるとイヤだなあ、と思うのは、前に「ハクバノ王子サマ」書評でも書いたけど、女同志は「仲間」ではなく「全員ライバル」なところ。表面上は和を保ちながら水面下で争っているのがミエミエ。(男には見えない) 「男性のオタが集まると知識の争いになるが、女性のオタはそんなことなくていい」などという感想も小耳に挟んだのですが、そんなことは全然ないのだよ。むしろ女のほうがタチが悪いのだよ。傍観者であってもそれが見えると辛いくらいだからな。
最初の女のおたくの生態という話をすべて置いてけぼりにしてしまったが、 女のおたく個人の歩む道は未だ興味があるが、団体はもう、いい。 団体を追うには、団体に馴染まなきゃいけないというのが私にはやはり無謀なので。 まあ、おたくだけでなく、女の団体ってのは「永遠の表面上」「他人行儀フォーエバー」、そして「終わらない女子同好会の部室」であることがよくわかりました。 きっとそこには尽きることのないお菓子とジュースもあるはず。
私は入部しません。酒とつまみのほうがいいや
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2006年01月20日(金)
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