純米酒愛のコリーダ |
休日出勤の会社からこんにちは。 ちなみに先週も土日出勤でした。 今週も土日出勤です。 来週も土日出勤決まりました。 いくら沖縄で遊び呆けたからといって、なんたる仕打ち! でも来週土日出たら、再来週の土日は仙台なのだ。 で、仙台過ぎたらGW仕事でまたうだうだ働いて、5月半ば以降には旅に行ってやる。ていうか出張くれ。
とは言っているが、4月は東京で結構いろんなとこに飲みに行ったりしてたのですよ。
・新橋で「義侠」を初体験してきた 北上訪問時に「すごい蔵元がある」と藤村さんから教えてもらった、うわさの「義侠」。 かなり強気の蔵で、全然流通してないというので見つけたら是非飲んでみてくだされと勧められていたのだけれど、新橋で偶然入った地酒多目の店で発見。 「あ!義侠だ!」 と思わず声を上げてしまったほどだ。 偶然再会した友達かよ! 社長が強気/五度の火入れ/なかなか手に入らん/「義侠の会」みたいな全国組織があるetc・・・ などの前情報に加え、義侠=関羽と張飛だと思い込んでいる私はもう、男っぷりが大変な、胸毛モジャモジャな酒を想像していた。(杉勇の時も同じような想像をしていたな、想像力貧困で申し訳ない) 純米生原酒60%というものを飲んだ。 吟醸酒は女性的な華やかな酒ですが、純米酒は「常温でこそ真価が問われる」酒なんで、そういうところが男性的な酒だと思うのです。だから純米と聞けば即マッチョ/胸毛もじゃもじゃというイメージに結びつくのだけれど、 義侠は想像したとおりのマッチョ酒でした。 胸毛どころか!髭もすごいぜ。 正直、最初に口にしたときは「なんだ意外にまったりした酒だな」と思ったんだけど口腔でのふくらみが豪快なんだ。重いんだ。どしんと来る。 悠長な構えなのに、立ち上がってみたら大男だった、という具合。 やや辛口、というかむしろ甘いくらいだなと思ってたら 甘いなんてとんでもない。酸味が絶妙に顔覗かせてくるし。 拳ばかりガードしてたら膝蹴り一発食らわされた、という具合。 ケンカ強そうな酒。
しかしこんな重い、存在感のある酒を一発目に飲むもんじゃないな。
この日は古巣の人たちと飲んだ(ついでに奢ってもらった)ので、盛り上がりました。 特に相方ヨッパライ女子はいつも最高だ。
・赤坂で地酒三昧 「全国地酒の店 あ・うん」という店がずっと気になっていて、以前会社の子と一緒に行ったのだけれど、また行ってきちゃいました。 オンリーワンで。 友達やらで飲みに行くのも楽しいが、一人で飲みに行くと店の人といろいろ話せておもしろい。加えて日本酒は得意/不得意があるから、無理に誘ったりはしたくないのだよな。これはどの酒にも言えることだけど。 店の大将も女将さんも日本酒に詳しい人で、「この土地に行くとこれがおいしいのよ」などと丁寧に教えてくれる。 そしていろんな種類を飲んだけど、おいしかったのは「南部美人」か。 南部美人の純米吟醸愛山はどこをとってもスタイリッシュな酒でした。 もうラベルがシンプルでお洒落。 ごちゃごちゃしておらず、秀逸である。 大将に「ふくらみがすごいからね」と言われていたのだけど、本当に口にふくんだ途端の芳醇なふくらみが素晴らしかった。 口の中に鼻がついてたっけ?と思ってしまった程だ。 純米吟醸ならではの、女性的な柔らかさ、清らかさが口腔全体を包み込んだ頃にはもう夢心地でした。なめらかな黒髪とかすべすべした肌が思い浮かぶ。 ああ、ホントにこいつは美人だ。正真正銘の美人である。 美人で飽きないなんて、贅沢な酒だ。
あとこれはすごい!と思ったのが「六歌仙 山法師」純米吟醸。 女将さんが「うちの店の中でも一番スッキリしたお酒」と教えてくれたが、 もーのーすーごーいキレ味。 スッキリもここまで来ると芸術である。 軽い!軽いよ! 透明感がある、とか、軽やかで飲み飽きしないとかそういった使い古されたフレーズが過不足ナシにあてはまる日本酒であった。 お酒が弱い人もいけるんではなかろうか。 こないだ山形から送ってもらった蔵の隠し酒もうまかったけど、こっちはまろやか風味だったので全然違っていた。
んで、これらを飲みながら食べたほやがたまらなかった。 「酒が飲めない人はかわいそうだ」という言葉があるけれども、飲めない人にとって飲める人ほど鬱陶しいものはないだろうから私はそうは思わない。 けども。 ほやとか牡蠣が食べられない人(牡蠣の場合、食あたりになったりして)はかわいそうだなーと思う。
「女の子なのに飲みすぎちゃって、心配だわ」と女将さんに言われました。 あい、女ですが飲みすぎます。 飲みすぎてしまっても、自己嫌悪しないで済むのもひとりで飲んだ時の特権なのです。
・大森で日本酒神居酒屋訪問 料理はからきしできない私ではあるが、dancyuの3月号は日本酒の特集だったのでおお!日本酒勉強にはよい教科書!と思って購入していたのですよ。 そこに掲載されていた大森の「吟吟」という店。 日本酒が全品480円! 神!!! いい地酒って一合1000円〜1300円とか平気でするからな。しかしいい酒を飲まなければ人間が安くなる(ジョージ秋山も漫画の中で「安い酒ばかり飲んでいると人間が安くなる」と書いていたが)のだから、日本酒の相場はしょうがないなと思っていたのです。 まあ、沖縄では一杯3400円にかなり躊躇したけれども、あれを飲んだことによって「安い人間ではない」という自負が密かに生まれたようなもんである。奢ってもらったんだけど。(結局安い人間)
でもここ「吟吟」は二級酒以下を出すわけではなく、選び抜いた一級酒を出してくれるという。それは、もう、是非とも行ってみたい!と思いまして、キネカ大森で映画を見る前に訪問。
早い時間なのにお客さんが結構いた。人気店なのだろう。 でもカウンターの一番端に座っていろいろと飲む。 十四代の純米吟醸はあいかわらず華やかでマスカットのようにジューシーで芳醇だ。日本酒苦手な人にもたまらんだろう。 でも、この店でしか飲めないものが飲 ん で み た い !!!!!
というわけで、カウンターの中にいた店主の方に聞いたところ、 「純米酒が好きでしたら、山口の『貴』をおすすめしますよ!」 とのこと。 それは是非、頼んでみなけりゃ、と思い注文。
先ほども書いたが、私は純米酒というのは男の酒だと思っている。 吟醸酒のような「飲んでみたらワインのようだ」というオンナコドモな意見を撥ね付けるのが純米酒なわけで、この「貴」も
「うわークマみたいなマッチョなお酒だ」
と思った。とにかく純米酒には痩せてガリガリな男など存在しないのである。 皆筋肉と脂肪が豊かな漢なのである。 しかし、力強いのになめらかで、すっきりとした風味が優しく口腔を包み込む。 マッチョだからってケンカ上等な酒とは限らない。(義侠はいつでもかかってこいよ!ケンカ上等!という感じだった) 強いけど優男!てな具合。 そんな感じのふざけた感想を(なんで専門的な感想が言えないのだろう、私は)店主に告げると 「このお酒を造っている酒蔵の若旦那は、まさにマッチョでクマ系な人なんですよ。でも心優しくて繊細でねー」 だって。 ああ、造ってる人を反映するのだな。 ひそかに「クマ系優男酒」と名づけて満足感を得たのだった。 すべての女子は『貴』のような男性とを選ぶべきだよ! ダメ男なんて選んでたらいかんね。人間が安くなるね。
店主の方が、忙しなく料理を作りながら、いろいろ話してくださって楽しかった。お邪魔してしまって申し訳ない。 しかし、酒に詳しい人と話すのはやっぱり勉強になって楽しいのだ。 仕事の勉強は全然やらないが、こういうことはどんどん覚えていきたいなー。 そしてオンナコドモを相手にしてくれるのは本当にありがたい。 また是非とも遊びに行きたい店。
しかし私は酒を人にたとえてばかりだな。 酒を通じて人を知る、というのが最近の飲み方なのもあるかもしれません。 そしてマッチョな男の多い、純米酒に首っ丈なのである。 マッチョというか、男らしさに溢れているのだよな、純米酒ってのは。 フレッシュな若い生命力に溢れた新酒もいいが、純米酒は常温でもいい味を醸し出すのがたまらない。 深い。 なまめかしい。 ああ、純米酒界の藤竜也(ここ最近一番のゾッコン)に心底出会いたい・・・ 藤竜也は本当にいいなぁ。やばいなぁ。 テレビ見てて久々に「そんなに見つめてられないワ!」と赤面してしまった。私はおじさんが好きだが(前回も書いたが、臭いじじいはNG)、両親と同じくらいはどうよ?と常々感じていた。 けども藤竜也は両親より年上だったのでもうそういう問題じゃないや。 色気が違うんですよ!色気が! 藤竜也は加齢臭がしないんですよ!(知らないけど) もっと香ばしい香りに溢れているんですよ!(嗅いだことないけど) あとヒゲがたまらんのですよ!(体の芯からヒゲ至上主義)
あれ?純米酒の話のはずだったんだが?
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2005年04月16日(土)
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