花は桜木、財布なくすわいわき〜東北蹂躙ツアーその1 |
2004年も残り僅か。 思えば今年もいろんなことを遣り残した気がする。 「ウンコと彼女」の練習をやるという話は一体どうなったのだ、とか、引越しは結局しないのか、とか、ま、そんな感じでございます。 しかし、今年一番劇的に「遣り残した!」と思ったのは日記をあまり書かなかったことだろう。その代わり旅が劇的に増えたわけだが。(こっちは今年の「やりすぎた」事項) 旅と日記。ドッキングさせれば「旅日記」なんだが、見事に反比例しやがる事例なのである。両立するのはとても難しいことなのだ。 前の日記にも書いたが、私は紀行文を書いていきたいんだよ、紀貫之になりたいんだよ。だったら書けばイイだけの話だが、ノートに走り書きしたようなことをPCで打ち直すのはなかなか面倒くさいことなのである。 そう考えると、旅には「写メール日記」がうってつけなんだよなやっぱり。
そんなことをいろいろ言っておりますが、今年最後の大出張を遂げてきましたのでそれについて書こうかと思う所存でございます。
12/17 早朝の新幹線で新白河へ。 客とSE4人でとある工場に行くことになったのだった。客4人だろう、スーツ着なくてもいいだろうよと思ってたら、なんとまあ、総勢8人の大団体(そのうち客6人)じゃありませんか。大失敗。外人までいるじゃねえかよ。 しかも切符なくして、駅員に「今度から気をつけてもらわないと」と言われてるところを客全員に見られる始末。 その工場は大学時代の友達が勤めている会社のお得意さんだった。というかその友達がよく仕事で行っていたとこだった。ネットじゃなくても繋がってることってあるんだな、と思う。 なんてことのない作業をこなして東京に戻る。 日曜から再び福島に行くことが決まっていたんだが、同じ福島といってもべらぼうに遠いので現地に残っていても意味がないのであった。 それにしても久々に在来線→新幹線の乗り継ぎ時間が2分!という修羅場を経験したぜ。在来線遅れてんじゃねーよ。新幹線も在来線遅れたらまっとれよ。 おかげでままどおるを買い損なったが、なんとか車内販売で購入。
そして夜から会社忘年会に参加。 気張って30人予約をしたらしいんだが、参加者はたったの15人ほどというお粗末ぶり。部屋だけ無駄に広く、ヘンな位置(ど真ん中)にテーブルが配置してあった。 あまり飲まないつもりが、気がついたら2次会に流れ、さらに飲んで3次会に流れ着き、最後に流れ着いたのはふぁるこん亭。朝の4時とか5時とかに行って申し訳ない。俺、暴れすぎ。 しかし、その忘年会でとなりのグループのマネージャーが 「20代前半の娘の部屋が汚いんだけど、どうなのか」 「20代前半の娘が土曜になると帰ってこないんだけど、どうなのか」 「20代前半の娘の部屋に入ると『入ってくんなよ!』と怒鳴られるんだけどどうなのか」 と神妙な面持ちで尋ねてきました。 ああ、なんだかとってもそんな娘知ってる気がするなぁ・・・俺とうちのターミネーターだったわ。俺は20代も後半なのでその娘さんよりはるかに重症なわけだが。 「そのぐらいの年頃の娘はみんなそうなのかって心配しててねぇ。うちだけなんじゃないかと思って」 ああ、私は言いましたとも。 「22過ぎて実家で同居している娘はみんなそうですよ!なんもできないですから!」 周りの未婚男子どもが納得していましたよ。俺、真実言った!経験に基づいて!
あと、「最近の俺はインポなんだよ!深刻なんだよ!」を連発し、皆を困らせたと記憶しております。
12/18 二日酔いにつき、夕方までダラダラして歌謡ちゃんねると新宿飲み。 さすがに飲むと調子が悪かった。当たり前だ。
12/19 前日、家に帰り、日曜の朝錦糸町(場外馬券)→いわき湯本(立ち寄り湯)→作業のつもりだったんだが、11時ごろに慌しく家に戻って出張道具だけ担いで出発。 まあ、合間を縫って場外には行ったんですが。時間がなかったので阪神牝馬Sだけ買ってこれまた慌てて上野へ。 なんでこういう時に限って電車が止まってるんだよ!バカ!
今回の出張の何がすげえかって、いわきで作業終了後に水沢まで行かねばならんことなのです。 水沢、それは岩手県。 いわき、それは福島県。(しかも太平洋沿岸) 太平洋沿いに特急で北上せねばならんという非常事態。そしていわきから仙台まで直通の特急は午後6時で運行終了なのだ。いわきでの作業は4時開始なので、なにがなんでも2時間以内に作業を終わらせなければならんのである。 でも、ま、たいした設置でもないんで1時間以内に終わるんじゃないですか、と鼻をほじりながら余裕をかましていたのでした。 楽勝、楽勝ーと服部を鼻歌で歌わんばかりの余裕っプリ。
というわけで、上野で水沢江刺行きの乗車券と湯本行きの特急券を購入したんだが、駅員に訝しがられる。当たり前だ。上野から水沢江刺ならば東北新幹線で行ったほうが安いからな。でもしょーがないのよ、お仕事なのよ。 太平洋岸をぐんぐんと走っていけば、昼間なのでいやでも北茨城の街道沿い廃墟が目に飛び込んでくる。前回のいわき出張時も気になった物件なのが「パチンコ太平洋」という廃墟なんですが、崩せばいいのになぜ放置なんだ。すぐ傍の海岸とかもめの大群(フン落としまくり)のおかげで際立って切ない。金も人も生気も温度も時代(見事な昭和ぶりなんだ)も太平洋の荒波に打ち砕かれて当の昔に流されてしまったというのに残骸だけが21世紀まで残ってるなんて。 なんだかんだのうちに湯本。硫黄臭が鼻を突く。 作業まで時間があったので、駅前に何かないものかとウロウロしているうちにぺ・ヨンジュンの似顔絵の横に「好きです!久つみの和菓子だっぺ」と書かれたポスターを発見して途方に暮れる。ペの嵐はこんなところにまで波及していたのか。 それで福島に極秘来日なのかも。「なぜ福島を選んだんだ、ペ(←カタカナのほう)よ!」と思っていたんだが。
そして温泉街とは反対の工業地帯へ。さすがに日曜日、誰もいやしねぇ。 作業のほうは楽勝、1時間で退散・・・のはずだったんだが、たいしたことない箇所で詰まり、時間を見れば、あら、ま、5時20分じゃないかよ。 どうすんだよ・・・! 在来線で仙台を目指すのは無謀に近い!・・・(3,4時間あまり) というわけで、あせってなんとか終わらせて5時半。そこから必死にタクシーを呼んで、なんとか間に合いそうになったな、とタクシーの中で余裕をこいた途端に、そいつの気配は始まったのだった。
・・・・作業場に財布忘れたかもしれん・・・・いや、忘れた気が・・・
タクシー後部座席でかばんをひっくり返しながら探る探る。 まったく見つかる気配はない。それどころか出張用に持ってきた(最近はインポ気味なので使うことは滅多にないんだが、急に性欲が戻ってきた時のために)ローターがかばんから飛び出てしまうという非常事態。(電池はあらかじめ抜いてあるので動き出すことはなかった)車の中および外が真っ暗なので運転手には見られずに済んだが。 そうなのだ、外も中も真っ暗なので余計に見つからないんである。財布が黒であることを憎む。選んだの自分だけど。
そんなこんなのうちにタクシーは順調に駅に近づいていく。どうすんだどうすんだ。ここまで来て「あの・・・戻ってもらっていいですか?」とか言うしかないのか。いや、言わないと水沢にも行けないだろう。ああ、もう、言うしかないな・・・いやな顔されんだろうな・・・つか在来線の道しか残らないんだろうな・・・・などと諦めモードに入った途端に 財布はいとも簡単に見つかったのだった。 なんてことはない。スポーツ新聞の間に挟まっていただけであった。 万事休す。
そうしてなんとか駅に到着。無事仙台に向かったのであった。 駅で待っている間に阪神牝馬ステークスの結果を知ってしまい、見事に外していたので財布の中に大事にしまってあった馬券は捨ててきたのだった。 (↑この馬券のために必死だったといっても過言ではない)
水沢編に続く
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2004年12月25日(土)
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