ヘレンの日記
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今年の夏の貴重な思い出! 国際ワーキャン。 ワークキャンプって言うのは、集まった同士が、10日〜2週間程度、 生活を共にしながらのワーク(目的)に向かって取り組むキャンプのこと。
私が参加したワーキャンは、こんな感じ。
仕事:ユース(12〜18才程度)の兄姉役。楽しく活動できるように盛り上げも。 農作業の手伝い。自炊・遠足等を共にする。 宿泊:公民館で自炊。 場所:県北部の田園文化都市。牧場。ポプラ並木の牧歌的風景。
帰ってきた今、思うことは3つ。
まず<山を見る目が変わった>
日本は国土の7割近くが森林で、里山(生活の場の近くにあって、 燃料や食料調達に使われている山のことを里山という)が多い。 戦前は人と山との関係がうまくいっていた。 しかし60年代後半からの経済成長で、薪や炭を使っていた家も、 石油やプロパンガスに切り替え、里山は経済的な価値を失くした。 切る→使う→植えるのサイクルが崩壊し、今、山は荒れている。 環境上、木は切らない方が良いと思っている人が多いが、 私たちが使っている木は海外からの輸入に頼っている。 そして皮肉にも、日本の山は「木を切る必要がある」。
成長が早い木は他の木の養分を奪う。木の数が増えれば、影も増え、 日当たりも悪くなる。さらに一本ずつにいく養分も減る。 だから日本の山には、細い木がいっぱい。細い木は、根がもろく、 大雨がふると地滑りが起こる。
再び、山に入り、木を切り自然に介入する「里山保全」が必要とされている。 そこで、今回、成長の早い竹を切り、運び、割り、窯に入れた。 竹炭を作る手伝いをした。山から畑を荒らしにくる猪対策の柵も、作った。 動物も山が必要。餌がないから来るんだろう。 炎天下のワークは非常にキツイ。林業従事者の苦労にチョットだけ触れた気がする。
次に<参加者同士でシェアーしあった> 今回の参加者の国籍は韓国、日本、ドイツ、スペイン、フランス、トルコ出身と多様。 英語でコミュニケーションを取ったけど、実はネイティブはいない。 コミュニケーションを取るのにもお互いに助けあったし、 少々の言葉と仕草で、理解を深められたと思う。ユースともスタッフとも。
今回、特に私が嬉しかったのは、参加者全員が日本に好意を寄せてくれ、 各自の方法で表現してくれたこと。他にもスタッフを中心に出身国を紹介しようと、 各自が努力した気持ち。
さよならパーティで並んだ、各国の料理、見よう見真似でも全員でやった、 コリアンダンスと島唄の合唱。気持ちが一つになった気がした。
おまけに<自分を見る目も変わった> ユース、スタッフ共に参加者は12歳〜26歳。(地元のスタッフや私をのぞくとね) スタッフは大学生が多い。強くgeneration gapを感じた。ま、仕方ないよね。
それに普段、職場で親を求められているだけに、姉役になりきれなかったかも。 ユースを見つめ、成長を感じながら、Aさんをここで動かすと・・・とつい考えしてしまう。 これは職業病だよ。苦笑 ただ一緒に楽しめば良いのにさ。
無心で馬鹿になりきれない「冷めた自分」もいた。 あまり自分を語らず、聞き役に徹した。 時には自分を守るために自ら、壁さえ作ったこともあった。
そして何よりも「体力不足」。 若者と活動するためには、もっとパワフルにならないと!
いろんな人と交流を深めたいなら、いろんな集団に身をおく可能性が今後もある。 そんな時のためにも、普段にも役立つし、 自己開示の仕方と、体力増強が、今後の私の課題。
石川県が特別な場所になったのは、このキャンプのおかげ。 縁に、そしてこれまで、関わってくれた全ての人に大感謝。 そして、ここまで読んでくれた皆さんも、ありがとう。
ちなみに画像はキャンプ翌日に行われた「一向一揆祭り」。 応仁の乱の後、織田信長が激しく弾圧した一向一揆。 ここは、抵抗を止めず、最後まで闘った場所なんです。
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