ヘレンの日記
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2006年08月18日(金) 国際ワーキャン

今年の夏の貴重な思い出! 国際ワーキャン。
ワークキャンプって言うのは、集まった同士が、10日〜2週間程度、
生活を共にしながらのワーク(目的)に向かって取り組むキャンプのこと。

私が参加したワーキャンは、こんな感じ。

仕事:ユース(12〜18才程度)の兄姉役。楽しく活動できるように盛り上げも。
   農作業の手伝い。自炊・遠足等を共にする。
宿泊:公民館で自炊。
場所:県北部の田園文化都市。牧場。ポプラ並木の牧歌的風景。

帰ってきた今、思うことは3つ。

まず<山を見る目が変わった>

 日本は国土の7割近くが森林で、里山(生活の場の近くにあって、
燃料や食料調達に使われている山のことを里山という)が多い。
戦前は人と山との関係がうまくいっていた。
 しかし60年代後半からの経済成長で、薪や炭を使っていた家も、
石油やプロパンガスに切り替え、里山は経済的な価値を失くした。
切る→使う→植えるのサイクルが崩壊し、今、山は荒れている。
 
 環境上、木は切らない方が良いと思っている人が多いが、
私たちが使っている木は海外からの輸入に頼っている。
そして皮肉にも、日本の山は「木を切る必要がある」。

成長が早い木は他の木の養分を奪う。木の数が増えれば、影も増え、
日当たりも悪くなる。さらに一本ずつにいく養分も減る。
だから日本の山には、細い木がいっぱい。細い木は、根がもろく、
大雨がふると地滑りが起こる。

 再び、山に入り、木を切り自然に介入する「里山保全」が必要とされている。
そこで、今回、成長の早い竹を切り、運び、割り、窯に入れた。
竹炭を作る手伝いをした。山から畑を荒らしにくる猪対策の柵も、作った。
動物も山が必要。餌がないから来るんだろう。
炎天下のワークは非常にキツイ。林業従事者の苦労にチョットだけ触れた気がする。
 

次に<参加者同士でシェアーしあった>
 今回の参加者の国籍は韓国、日本、ドイツ、スペイン、フランス、トルコ出身と多様。
英語でコミュニケーションを取ったけど、実はネイティブはいない。
コミュニケーションを取るのにもお互いに助けあったし、
少々の言葉と仕草で、理解を深められたと思う。ユースともスタッフとも。

今回、特に私が嬉しかったのは、参加者全員が日本に好意を寄せてくれ、
各自の方法で表現してくれたこと。他にもスタッフを中心に出身国を紹介しようと、
各自が努力した気持ち。

さよならパーティで並んだ、各国の料理、見よう見真似でも全員でやった、
コリアンダンスと島唄の合唱。気持ちが一つになった気がした。

おまけに<自分を見る目も変わった>
 ユース、スタッフ共に参加者は12歳〜26歳。(地元のスタッフや私をのぞくとね)
スタッフは大学生が多い。強くgeneration gapを感じた。ま、仕方ないよね。

それに普段、職場で親を求められているだけに、姉役になりきれなかったかも。
ユースを見つめ、成長を感じながら、Aさんをここで動かすと・・・とつい考えしてしまう。
これは職業病だよ。苦笑 ただ一緒に楽しめば良いのにさ。

無心で馬鹿になりきれない「冷めた自分」もいた。
あまり自分を語らず、聞き役に徹した。
時には自分を守るために自ら、壁さえ作ったこともあった。

そして何よりも「体力不足」。
若者と活動するためには、もっとパワフルにならないと!

いろんな人と交流を深めたいなら、いろんな集団に身をおく可能性が今後もある。
そんな時のためにも、普段にも役立つし、
自己開示の仕方と、体力増強が、今後の私の課題。

石川県が特別な場所になったのは、このキャンプのおかげ。
縁に、そしてこれまで、関わってくれた全ての人に大感謝。
そして、ここまで読んでくれた皆さんも、ありがとう。

ちなみに画像はキャンプ翌日に行われた「一向一揆祭り」。
応仁の乱の後、織田信長が激しく弾圧した一向一揆。
ここは、抵抗を止めず、最後まで闘った場所なんです。


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