はらはらと舞い落ちる桜の花びらは、絶えることなく舞い落ちるのかと思っていた。
だけどそれは、時折途絶えては、再び散る花びらが溜まってから舞い落ちてくるようだ。まるで紙ふぶきを作っては舞い散らせ、なくなってはまた作り、と言うように。
そんなどうでもいいようなことに気が付いて感心した。
そんなどうでもいいようなことに気が付かずにいた自分にもあきれた。
息子は毎日楽しそうに学校に行っている。心配していた給食も何とか食べているようだし、初めての授業もそれなりに楽しく受けているようだ。
何もかも初めての環境に、戸惑いながらも、恐れることなく、すんなり馴染んでいけそうで、いつの間にそんなたくましさを身に付けていたのかと驚かされる。
きっとあたしが思うより、子どもはどんどん成長しているのだろう。
いつまでも赤ちゃん扱いしていたいと言う気持ちが、子どもを幼く思い込もうとしているのかもしれない。
このところ、体調が思わしくない。
年中めまいがするし、頭も痛い。
何より不安になるのは時々記憶が途切れることだ。
前後のことは覚えているのに、肝心なところが全く思い出せない。忘れっぽい、と言うのともまた微妙に違う。自分がやったことを全く憶えていないのだ。
前後関係から自分が何をしたかということを想像は出来るのだけど、実際にやったことまでは憶えていない。
例えば服を探していて、その服を最後に見た場所は覚えているのだけど、それをどうしたか全く思い出せない。どこかにしまおうと思ったのか、しまったのか、それすらも思い出せない。何とか見つけたときにそこにしまった自分も思い出せないのだ。なんでこれがここに?という感じで。
忘れたことを思い出そうとすると、余計に混乱し、思考が停止してしまう。
脳が悲鳴をあげているようだ。
例え1時間でも毎日労働時間が増えたことによって、その負荷はかなりのもののようで、作業量も増え、責任分担も増え、短時間で答えを出さなければならないことばかりが増え、きっとあたしの脳の容量とメモリでは処理しきれなくなってオーバーヒートを起こしているに違いない。
願わくば、何も考えずにぼんやりと桜の花が散るのを見て過ごしてみたい今日この頃なのだ。
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