あたしは短気である。
八方美人ではあるけれど、人の好き嫌いは激しい。一度嫌いだ、と思ったら最後、どうにも加虐心を抑えられなくなるし、しまいには相手にするのも面倒で一切関わりを持とうとしなくなる。
まあ、そこまで徹底して嫌いになることはマレなんですが。
自分は自分に対して甘いのに、人に対しては厳しすぎるのもよくないとは思うんですが、職務に対する勤怠と言うのはあたしにとっては一番人の好き嫌いが分かれるポイントである。
やるべきことをやる気のない対応されると、それだけであたしの中の評価はマイナスになります。
先日、
「こんな仕事やってらんないっすよ。早くやめてえ」
といったバイト君(Kトー君の後輩)がいて、まあ、ちょっと事情を聞いてるうちに、
「だって、俺バイトだしぃ〜、かったるくってやってらんないっすよ〜」
などとぬかしこいたので、カチンと来た。
普段からきちんと仕事していて、忙しさに耐えられないからやめたくなりました、と言うのなら気持ちはわかるし、同情の余地もあるのだが、何しろ仕事は覚える気はないし、人が少なくて忙しいの分かってる日に
「なんか、気持ち悪いから休む」
とか、
「風邪っぽいんで休む」
とか、熱出しても具合悪くてもがんばってきてる人もいるって言うのに、その余りのやる気のなさに、いっしょに働いてる人たちもいい加減いらついていた矢先だったこともあって、もう、我慢できなくなり、
「そんなにいやならとっととやめちまえよ。もう顔も見たくないから2度とくんな、バーカ!」
と、大人げないことこの上ない対応をしたのがとどめとなって、今月いっぱいの契約を残し、ヤツはとんずらしやがりました。
「売り場じゃ怒られ、うららさんたちにはいじめられたまんないっすよ」
というようなことを言っていたとKトー君から聞き、さすがに後から言いすぎたかな、と反省はしたのですが、まあ、もう会うこともないだろうし、一応ごめんねと伝えておいてね、とKトー君に頼んでおきました。
社会の厳しさを知れ、と言うことで。
まあ、バイト君ならね、ある程度甘いのは仕方ないと思うんですよ。
一応学生さんなんですからね。でも、それが社会人ともなるとあまり笑えないと思うんですよ。そんなバカがあたしの周りにいるなんて思っても見なかったんですが。いたんですな、これが。
リフレッシュ明けで出てきたユタカ君と大規模な売り場替えをすることになっており、できるだけユタカ君に作業を任せるように、とマネージャーに言われており、あたしは指示を与え、極力手を出すな、と言うことだったのだが、ユタカ君は他の作業が入ってしまい、売り場替えの途中でいなくなることに。
まあ、仕方ない、とせっせとI君とふたり作業を続け、何とか終わった所でふと見るといつの間に戻ったのか、ユタカ君がいる。
「売り場替えなんとか終わりました」
と報告すると、
「お疲れ様です。大変でした?俺、あのあと、結局作業のほうばっくれちゃったんですよ。ラッキーみたいな」
・・・はい?
ばっくれた?
そしてそのあと、一体何を?
あまりのことに開いた口がふさがらないとはこのこと。
「へえ・・・ものすごく大変でしたよ。すごい時間かかって。棚組むのもうまくはまらなくて苦労しましたよ」
とあてつけがましく言ったものの、
「テキトーにやっちゃえばいいんじゃないんですか?」
作業の主体になって進めなければいけなかったのはあんたなんだよッ!終わったって報告してるんだから確認ぐらいしろ!といいたかったのですが、もう、何も言う気がなくなりました。
ちょっとキツイこというとすぐ凹むし、
「ここの人って本当によく働きますよねえ。何でこんなに働くんですか?」
一度殴りたい衝動に駆られるのを抑えるのが難しくなってきた今日この頃です。
あたしのマイは非通知です。