インターフェロン:自己免疫病治療に道 調節する酵素を発見−−東京医歯大など 体の免疫機能を担う「1型インターフェロン」の過剰な生産を抑える酵素を、東京医科歯科大、横浜市立大、米ハーバード大などのチームがマウスで見つけた。過剰な分泌で起きる敗血症や自己免疫疾患の治療につながると期待される。米誌電子版に14日発表した。
この酵素は「Pin1」で、すべての動物の細胞にある。東京医科歯科大ウイルス制御分野の斉藤達哉研究員らは、このPin1の振る舞いを、ヒトやマウスの細胞で詳しく調べた。その結果、ウイルスを検知して1型インターフェロンの遺伝子に働きかける物質が活性化すると、Pin1がその物質にとりつき、分解を促すことが分かった。Pin1を作れないマウスは、普通のマウスに比べて4倍も多くI型インターフェロンを作った。
I型インターフェロンは、ウイルスの増殖を抑える半面、過剰にできると、自分の体まで異物と認識してしまう自己免疫疾患を引き起こす。現在、日本やドイツ、米国でPin1の働きを抑える薬を開発中だという。
チームの山岡昇司・東京医科歯科大助教授は「感染症や難病の新たな治療の可能性が出てくる」と話す。【元村有希子】
毎日新聞 2006年5月15日 東京夕刊
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