日々雑感
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2004年10月26日(火) 誰かの気配

日が沈んだばかりの、まだ西空に夕映えが残る頃、草はらが広がる街外れの道をふたりして歩いた。うすあおい雲の向こう、影となった鳥の群れが飛んでゆく。いったい何を話していたのか、あるいはどちらも黙ったままだったか、秋の終わりの野焼きの匂いがしていた。

雨の音を聞きながらつい眠りこんでしまった夕方、浅い眠りの中で見た夢である。

夢の中、隣にいたのは誰だかわからない。けれども、誰かと肩を並べてどこかへと歩く、あのなつかしさ、うれしくもあり、さびしくもある、その感覚が忘れがたくて、目が覚めたあともしばらくぼんやりとする。

夜、いつものように土鍋でご飯を炊いていたのだが、久しぶりに焦がしてしまう。鍋でのご飯炊きにもだいぶ慣れて、失敗しないだけでなく、上手く炊けるようになったと思っていたのだが、夢うつつのままの「ぼんやり」がいけなかったか。たぶん何事も惰性はいけない。丁寧に、集中しなければいけない。おこげはおこげで、美味ではあるが。



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