久々に新宿。東郷青児美術館にて「ピカソ展」をみる。ピカソもよかったけれども、美術館があるビルの42階からの眺めもよかった。台風一過、まだ雲は層をなしているけれども、不思議に遠くのほうまではっきりと見える。ぎっしりと埋まる建物の合間に、代々木の森が黒々と深い。高い場所からは人の姿は見えない。見晴らしのよい場所に行きたくなるのは、風景そのものの持つ表情が、よりはっきりと立ち現れるからか。同じように、早朝の街の美しさというのもあると思う。夜、外から大きな怒鳴り声が聞こえてくる。誰かが怒っているのだ。