日々雑感
DiaryINDEXbacknext


2002年04月12日(金) 恋する季節

角にある金魚屋の前を通る。道沿いに水槽がいくつも並ぶ。大きいのや小さいの、金魚の群れがゆらゆらと泳いでいる。

金魚ばかりと思っていたのだけれど、よく見ると隅っこのほうにメダカとゼニガメ、ネオンテトラの水槽もある。ネオンテトラはまさにネオンの色。曇り空の下で小さな光が揺れる。ゼニガメは隠れていて見えない。そしてメダカ。小さい頃、田んぼのわきの用水路でたくさんメダカをとった。ザルを水の中に入れてすくいあげると、山のように上がってくるのだ。そんなふうにして捕まえたものを水槽に入れていたけれど、そういえば、あのメダカはどうしたのだったか。

夜、また友人の家へ。ナーちゃんに会いに行く。玄関のドアを開けると一目散に走ってきて、もう、それだけで幸せ。でれでれしてしまう。小さい体でくるくるとよく動き回って、佐藤さとるのコロボックル物語に出てくる「マメイヌ」のようだ。友人は風呂場にまで犬の本を持ちこんで、すっかり親バカ状態。

しばらく騒いでいたけれど、疲れたのか、こっちのヒザの上にやってきてうとうととし始める。友人に悪いなあと思いつつも嬉しい。さっきまでピンと立っていた尻尾がねている。名残りおしかったけれど、友人も明日は朝から仕事ということで早めに帰る。帰ってからもナーちゃんの面影が消えない。会うたびに思いがつのる。ナーちゃんに恋してしまった春。


ブリラン |MAILHomePage