日々雑感
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2002年03月27日(水) どこへ帰るか

朝から雨。月曜日に東京に来た従姉妹にとっては東京滞在最終日、自分自身は彼女を送りがてらいっしょに帰省の日。

東京駅に早く着きすぎる。最後に東京らしい場所を見物しようと、傘をさして皇居まで歩く。皇居前広場まで行ったところで、「広いねー」「大きいねー」と言いながら、大雨に負けて早々と退散。ジーンズも靴も雨にぐっしょりと濡れてぺたぺたする。

駅弁を買おうと約束していたのだが、蕎麦屋の前を通りかかるといい匂いがして、思わず中にすいこまれる。ちくわ蕎麦とたぬき蕎麦を注文。店内はどこかへ向かう途中の人ばかり集まってあわただしい空気だ。デザート代わりに人形焼きなど買って新幹線に乗り込む。

桜も終わりかけの東京を後に、北へと向かう。居眠りする従姉妹の横に座りながら、ぼんやりと考える。今でも地元に対しては「帰る」と言ってしまうけれど、いつか「帰る」という言葉を使わなくなる日がくるのだろうか。そもそも「帰る」っていったい何だ。

終着駅。ホームに降りると空気が冷たい。青ざめた夕暮れの街の中、山の上にかかった大きな月を眺めながら帰る。


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