2006年01月24日(火)/やりとげた監督2/ヴェンジェンス/報仇(ネタばれあり) |
続きです。
以下、力の限りネタばれしますのでこれから作品をご覧になるつもりの方はご注意ください。 なお、文中の人名は登場人物名ではなく俳優名です。ご了承ください。
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内容は、タイトルどおり敵討ちの話であり、やっていることはそれに終始しているのですが、その討ち方がただごとじゃないことになっております。
いろいろあって悪い武術師範の罠にはまり包囲される狄龍(ティ・ロン)。応戦するも腹に刺された小型斧のダメージが大きく、最終的には目をつぶされやむなく絶命。始まるなりこの所業です。私事で恐縮ですが、この作品は私がショウブラはまりたてのころに見たので、この単刀直入すぎる惨状ぶりには心底驚きました。(今は慣れました)さっそく盛大に流血していますが、血があからさまに赤ペンキっぽくリアルでないところが救いです。
狄龍殺害後、厳しい顔で町に現れたのは、弟の姜大衛(デビット・チャン)。町を離れていたのだが狄龍兄さんの敵を討つため帰ってきたようです。懇意にしている女子から、実行犯は悪い武術師範だが、殺害計画は麻雀卓を囲んだ4名+黒幕の将軍によって立てられたことを告げられた姜大衛は、彼らを残らず血祭りに上げるべく行動を開始します。 標的のうち劇場支配人はすでに武術師範の刺客により殺害済、武術師範を女子の色仕掛けで油断させた後楼上から突き落とし、ついでにそのとき取り巻きの者を何人も殺りつつ、さらに将軍の副官を、副官に雇われた狙撃手に同士討ちさせて三名が片付き、いよいよ最後の戦いです。 おこったことを大幅に省略しつつまとめて書いては見ましたが、ずいぶん殺伐としていますね。当サイトでもいろいろ物騒なことは書いてきた記憶がありますが、これほど血腥い文章はかつてなかったのではあるまいか。
殺伐とした復讐を行う一方で、女子と良い仲になる姜大衛。作中の姜大衛は敵討ちで頭がいっぱいのためか、常に陰のある厳しい顔つきをしていますが、女子と過ごす一時だけは少し表情が和らぎます。厳しいときは非常にかっこいいのですが、なんだか和んだ途端、急にかわいらしくなります。この厳しさとかわいらしさの対比も良い感じです。しかしながら、兄さんの敵を討つべくかわいい道よりも厳しい道を選ぶ点では少しも揺るがない姜大衛。確かにこれまでの殺戮ぶりを見るに、一度言い出したら聞かなさそうな感じであり、そんな激しい気性で長生きできるはずもないのです。 自分が生きて帰ることがないことをうすうす感じながらも、やはり最後の戦いに臨みます。 これまで黒いスタンドカラーのスーツを着ていましたが、同じ形の白い服にお着替えになり準備も整いました。この白い服が鮮血に染まるという寸法ですよ。張徹導演的にも準備は万端であります。大変だ。
いよいよ残りの仇である資産家+黒幕の将軍をモブもろとも始末するこの戦いは、本作品のクライマックスであり、名場面と言ってもいいと思います。 詳しく書くことは避けますが、本編総仕上げのクライマックスだけあってアクションも死人も血液も大増量。特に姜大衛の頑張りはただごとではありません。人が死にすぎとか兄さんと仲がよすぎとか、いろいろと申し上げたいことがあるはずなのに、この姜大衛の凄まじい戦いぶりを見ているとおし黙らざるを得ません。すげえ。しまいにはすっかり切ないような気分になり、姜大衛を応援しているのだから恐ろしい。私が流されやすいのでしょうか。 そして、案の定白い衣を朱に染めつつ、烈しい戦闘の末すべての標的を片付けるも自身も致命傷を負い力尽きる姜大衛。結局敵も味方もほぼ皆殺しなのでした。
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大変なものを見てしまいました。名作ですよこれは。
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