2003年01月09日(木)/オヤジは大切に。/ティアリングサーガ |
爽やかな色合いの若者だらけの陣営でありながら、絶賛貧窮中で薄い刃の上をわたるような旅を続ける我がリュナン軍であります。若いからこそ貧乏なのか? いいや。戦っても戦利品がもらえないからだよ。むしろ戦をするにつれ武器やアイテムの備蓄が削られてゆく一方なのに補給は出来ないからだよ。さながら爪に火を灯すような日々だよ。みんなちゃんとご飯を食べることができているだろうか。若いから男子なんて腹が空いてしょうがないだろうに…。この過酷な腹ペコ体験もいつか彼らの中で良い思い出に変わる日が来るのだろうか…。などと貧乏に苦しみながらもけっこう楽しくなってまいりました。いささか私の想像力がたくましすぎるきらいがありますが。誰がリュナン軍を腹ペコだと。いや真面目に面白いですティアサガ。
若さと腹ペコには事欠かぬリュナン軍ですが、その反面オヤジ分野については少々寂しげなのが残念です。序盤でまだ登場キャラが少ないということもありますが、やはり決定的なオヤジ不足は否めません。まあ、決してオヤジが皆無というわけではなく、リュナン公子のお目付役というか、軍師的役割だと思しきオイゲンというオヤジがいるのですが、これがずいぶんなオヤジなのですよ。まず彼の策は不発に終わるどころか暴発します。「何故か城門が開いているし誰もいないので兵を配置した」とか自信満々であからさまな敵の罠にはまって、えらいことになったりするのでどうしたらいいのやら。これまでに彼が余計なことをしたおかげで皆が窮地に立たされた例が60%は下らないと思われます。誰ですか、この軍の布陣決定権をオイゲンに与えたのは。リュナン公子か。そうはいっても、ここまでうかつだと憎めないどころか、例によって大好きになってくるので、私の琴線もまったく不思議な組成をしているものです。
とにかく、失策を景気良く連発していながらも、誰からも不満が上がる様子もなくオイゲンが軍師的な地位に留まっていることが容認されているというのは、よほどリュナン軍の人間がお人好しの集団であるか、何も考えていないか、オイゲンがあれでなかなかの人徳者であるかのいずれかまたはすべてであると思います。これが曹操軍なら解雇か、下手をすると斬首ではあるまいか。なにはともあれ、リュナン軍の若々しい顔ぶれに少ないながらもオヤジが混ざっているとあれば、いかにそれがオイゲンであろうと、依然その貴重度は計り知れないので、くれぐれも珍重して共に歩んでゆこうと思います。しかしながら人事については、リュナン公子ももう少しよくお考えになった方が良いと申し上げたい。
---------------------------------------------------------------
|