過失軽薄日記
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管理人は現在杭州にいますが、どこにいようとうすらオタク気味です。 2008年頭に帰国予定。大陸に至った経緯は2006年3月22日あたりをご覧ください。

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2002年10月08日(火)/大物は誰だ。/Ultra Red(ネタばれ注意)

央先生がめでたくジャンプにご帰還されたので、今週から私の生活習慣における「ジャンプ買い」が復活しました。そんなわけでさっそく所見など記してみます。

なお、ネタばれについてですが、ライジングの頃、太陽週報では火曜日の午前0時からネタばれとしていたので、今回の激赤に言及するときも、それに倣おうかと思います。ということで、以下ネタばれですのでお気をつけください。




雑誌の表紙で主人公の皇氏が赤いカンフー服っぽいものをお召しになっていたので、ちょっと鉄拳チンミを思い出しました。そして、彼が使う「拳法」なるものは、やはり中国系の拳法なのかと思い、先に自分が立てた予想(10月1日の日記参照)が少なからず当たってしまったのでは?と戦々恐々としましたが、漫画本編では何事も無かったかのように、皇氏が現代日本風の装束をお召しになっていたので、宇宙に行くことはなさそうだと安心しました。たとえ中国拳法でも宇宙へは行かないと思いますが。最初から訳がわからない。

で、先週の予告カットにも載っていた、パーシバルとリーベルを足して2で割ったような外見を有する秋葉氏は、十中八九女子だと思っていましたが男子でした。しかも日本人でした。というか、全体を通して、登場人物が今のところ全員日本人である様子なのでとまどいました。しかし、いくら日本人であるからといって、ただの日本人ではないことがすぐに明らかになりました。
でもまあ、皇少年はそりゃあジャンプ漫画の主人公ゆえ、派手に突出した何かがあって然るべきであるので、開始早々街灯にさかさまにぶらさがって登場という奇矯なふるまいを見せてもまあこんなのは序の口であるといえましょう。挙げ句、見るからに困窮している秋葉少年が事情説明をしている傍らで、縁石(?)の上を指で逆立ちしながらドンドン(擬音)とジャンプし始めた時には一瞬ちょっとどうしようかと思いましたが、これとても、一見日常の所作として尋常ではないとしても、皇少年においては、修行が生活に自然に組み込まれているということなのであろうし、こういった地道な積み重ねがいざというときの強さとなって結実しているのであろうなあと感心することもできます。

むしろここでは、傍らで激しく石上指逆立ちジャンプなどというウルトラD級の大技を繰り出されるという苛酷な環境下にあって、その行動を見咎めたり驚いたり感心する様子もなく、あっさりうけながしつつ(ていうか無反応)ごく普通に会話を進めている秋葉氏の方に何か物申したい気がします。たいていのことには動じない強い心を持った大物なのか、ものすごいマイペースなのか、とにかくこちらも常人とは言いがたいのではなかろうか。ていうか、笑うところではないと思うんですが、この場面すげえおかしかったんですけど…。
私は、本作品を通勤途中の電車で読みましたが、これが妙なツボに入ってしまい平静を保つのに苦労しました。連載一回目にして、とんだ試練がもたらされたものです。だって、会話だけ抜き出したらマジで普通に会話しているように見えて、実は、硬い石の表面に指の跡がボコボコと穿たれるぐらい激しく指逆立ちジャンプしている人と会話している者の態度としてどうなんですかこれは。秋葉少年的には普通に受け流せる事態だったんでしょうか。駄目だ無性におかしい…。これで、今後、皇氏がどんなにアグレッシブな奇行に及んでも秋葉氏が常に普通に会話する姿勢を保ち続けたらどうしよう。

とまあ、のっけから手応え十分の激赤だったのでとりあえず満足しました。続きが楽しみです。さて、私なりに今回の話をまとめると、以下のようになります。

1.名前が特殊な人が多い。
2.点描が少ない。
3.女子がいない。

上に長々と書いた文章と全くリンクしていない気がしますがおいといて、まず1です。主人公・皇閃を始めとして、穏便な名前の人があまりいないのが気になります。ことにあの館長の「焔豪将騎」(「エン」の漢字がみつからぬのでとりあえず「焔」で代用します)という名前のものものしさが目を引きます。ひとたびこのような物騒な名前の人間として生を享けてしまったが最後、将来は格闘家の道を選べと運命付けられたも同然ではないでしょうか。この名前で実は銀行員ですなんて言っても、周囲も読者も誰も納得するまい。で、2なんですが、前作のこともあるので、今回もそれはもう少年誌としては破格なまでに点描の大盤振る舞いだろうと思って、わくわくしていたのですが、なんか点描が少ない…? 何度も探してみましたが2コマくらいしか点描がありませんでした。探すな。さらに、央氏ファンなら多分お気づきでしょうが、一番驚いたのが3です。女子が占有しているコマはどこを探しても1コマもありません。いったいどういう事態なんでしょう。2とあわせて、これまでとは違う境地を開拓しようという央氏の意気込みの現われなんでしょうか。即ち、これからは、硬派、筋肉、不思議でやっていこうということなのか(不思議は余計)。でも、央製女子は、ジャンプでも屈指のかわいらしさだと私は思うので、それは非常にもったいないような気がするのですが。予告によると来週、皇少年が学校に行くとのことなので、ちゃんと女子が登場してくれることを願います。アンケート出さないと。なるべく長く続いてくれると嬉しいなあ…。

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ヤケパチ |電信家頁

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