【四、参道と臍 束ねられた立花】 賀茂保憲は都への瘴気の侵入を防ぐ四角四堺祭を勘申しようとする。
博雅は、源高明から帝が六角堂にいる道満を召されようとしていることを聞く。 どのような人物か確かめに六角堂に向かい、そこで比丘尼と会う。
帝は、道満に覆った箱の中身を占って射てる射覆をさせようとしており、 帝の使いに対し、智徳は安倍晴明と一緒ならば射覆をすると言う。
【五、博雅晴明】 博雅は、六角堂にいた法師は道満でなく、智徳であり、 何故そこに比丘尼もいたのか疑問に思う。
内裏では晴明に道満と術比べをするように皆から言われ、 帝に会おうとしたところ、高明に晴明が関わってくれることを歓迎される。 博雅、高明、保憲らは、それぞれが何か不穏なものを感じている。
晴明の屋敷を訪れた博雅は、内裏に呼ばれたのではないか? と晴明に問い、内心では晴明に逃げてくれと思いつつも、 何か頼みはないかと言う。それに対し、晴明は二つ、頼みがあると言い、 預かりものを一つと、帝への手紙を博雅に頼む。
【六、星を捕らえるもの】 帝への手紙には、射覆を断る旨が書かれていたが、 周囲の期待が高まっていて、もはや逃れられそうにない状況にあった。 それも自然の流れであると思った晴明は射覆をしに内裏に行くことを決める。
随所に古代ローマ帝国の数学者・ヒュパテティアの描写が入る。 →キリスト教徒により異教徒として虐殺された彼女の姿を晴明と重ねているのか。
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