日記帳

2007年12月03日(月) 清濁

清い方からにしよう。

そんなわけで(どんなわけで)娘は幼稚園登園時間中も頻繁に体調不良を訴えている今日この頃、保健室や養護室のない幼稚園のこと、職員室の小さい休息用ベッドにちょこなんと座ってカーサン幼稚園到着を待っている。

自分で測れるようになったので、カーサン幼稚園まで出張るのは高くて追加打ちが必要なときだけになり、出張る頻度は下がっているはず。

ただ娘はアップダウン激しい血糖値めにやられてしまい、また薬剤が変更になったことでカーサンが少し不安に思ったことが伝染して不安度がいや増し、気持ちが不安定になって職員室に避難していることも多いようだ。長文で何が言いたいって、先生が大変ということです。

担任の先生よりも、特に園長先生。担任の先生は、他の園児さんを放っておくわけにいきませんからね、避難先の園長先生がほぼ一手に娘を引き受けてくださっている。

こないだは、たぶん転園してから初めてひどい低血糖を起こし、不機嫌通り越して泣き叫ぶところまで行ってしまった。

コンコンとノックして職員室に入ると、机のすぐ横、休息用ベッドの手前の床に園長先生が正座して、娘を抱きかかえてひたすらなだめてくれていた。

「今ちょっと落着いたところです」と静かに語る園長先生、さては相当暴れていましたね…。

カーサンが到着してもややしばらく園長先生は娘を膝に乗せたまま、娘の背に腕を回したまま。娘は泣いた目が赤く、焦点が少し合わない感じだが、カーサン勧めるままにジュースを飲んだ。

「ああよかった、ジュースも飲みたくないと言って」と、たぶんひどく暴れたことについてはあまり言及されない。

なんだかねえ。園長先生は祈っていてくれたんだなあと思った。他の誰のためにでなく、娘のために。ええ、敬虔な信徒でいらっしゃるので。

カーサン似たような場面を思い出していた。実家ばばが、やはり低血糖起こした娘を抱えて泣き止まそうとしてくれることがあったんだけど、あれは「泣き止んでほしい」目的があって、園長先生のそれとはやはり違った。泣いて暴れる娘を目の前にして「(医療手段的に)どうしたらいいのかわからない」のは両者同じなんだけど。

そして「泣き止ませよう」と、もっと言ってしまえば「大人が自分のために子どもを泣き止ませたい」と思って膝に乗せても、娘はなかなか泣き止まないみたいだ。

自分で書いててなんだそりゃと思うが、ただ相手のために祈ることを園長先生に見せてもらって、カーサン「祈ることは無力ではない」らしいと思ったのだ。

自分にできるかどうかは置いといて。置いとくのかよ。おい。

そして清い話のあとになんですが、梅田さんその後。

「うちは託児所じゃねえ!」と叫びたくなるようなことがあり、さらに調理実習的な「とんじる参観」(←もちろんそんな名前ではない念のため)のときに「うかちゃんにぴったりのメニューね、糖尿病食って感じ」とカーサンの逆鱗スイッチをオンしてくれたため、激しく距離を置こうと尽力中。苦手メーターが一気に振り切れた。

降園後の園庭解放中も、ひたすら遠ざかるように、距離を開けるように、カーサン園庭を移動するのだが、気付くと梅田さんがすぐそこに。きゃーーー!

そして娘は梅田さんちの梅子ちゃんと仲良しなんだよなあ。

「梅ちゃん呼んでいい?」と娘に尋ねられるたびに「おかあさんお腹痛くて」「今日は掃除してなくて」「おやつが用意してなくて」と屁理屈並べて断っていたら、娘が「今日梅ちゃん呼びたいけど、おやつがないんでしょ?」と先制攻撃されるようになってしまった。

挙句「梅ちゃんじゃなくてあやちゃん呼んだら?」なんて誘導しようとしているカーサン。

おとなって、おとなって。


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