言葉的遊戯
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2003年06月17日(火) もう一人の自分

僕の中にはもう一人の自分がいる、そんなことを明確に自覚できる。
まあ、多重人格とか言うそういうレベルではないけど、僕の中に、僕を見つめる僕がいるのは確かである。
行動とか、発言をじっと黙ってみている、そんな「もう一人の僕」は声には出さないけど、僕にいろんなことを示唆している。
それはコトバでなくても、僕にきちんと伝わるものである。
一応、僕の中にいる僕だからね、考え様によっては、同じ僕、でも違う僕。

その存在に僕がはっきりと感覚を持って意識できるようになったのは、1年ほど前のこと。
それまでは、わかっていたけれど、別に意識なんてしていなかった。
日々の生活に、そう言うことが求められていなかったというのも事実である。
ちょうど1年前・・・、僕がこの日記はスタートさせる直前・・・。

僕の中ではいろんなことが起こりすぎていた。
ここで書けること、書けないこと、そりゃ、いろいろあるけれど、
まあ、僕にはいろんなことが起こりすぎていた。
たとえば、突然知らされた(というより聞いてしまった)、前の彼女の結婚。
そんな自分にきちんとけりをつけるために、自分自身の身辺整理を始めたのもちょうどこの頃。
(「おあそび」が過ぎていたこともあったからね・・・)
去年の一番仕事が忙しく、自分自身で身をゆだねているだけなのに、勝手に濁流に飲み込まれるような、そんな日々。
考えることをすればするほどに、混乱する僕の頭脳。
そんなことが起こりつづけている中、僕はひとつの答えを出していた。

もとはといえば、きちんと別れの言葉を聞くことなく、ただただ、相手が別れてほしいという
電子メールを読んだだけで、「はい、オッケー」としてしまっている、短絡的な形で終わらせていた恋愛。
その上、自分で「はい、オッケー」といいながら、自分ではなかなか自分の中の幕引きが出来ないでいた、自分。
自業自得といえば、それまでだけど、僕なりの答え。

そういう過去を持ち、混乱に自らを投げ入れた自分自身を以下に立て直すかって言う作業の一環として、
僕は、このエンピツというサイトで、日記を書き始めたわけなんだけど、
僕の中で、過去を振り返り、自分自身を見極めているうちに、自分の中にある、もう一人に自分を感じるようになっていたのだ。

もう一人の僕は、ものすごく冷酷、というか、冷静、というか・・・。
とりあえず、はしゃぐことなく、今ある現実に対して、これでええんか?みたいな問いかけをしてくる。
どう考えても、手放しで喜べばいいじゃん!ってときでさえ、「ふ〜ん・・・」てな感じである。
それがよいときもあるんだけどね、もう少しいっしょになってバカになろうよってときもある。

誰もが「今が一番いいでしょう!」っていう、今の恋愛でさえ、もう一人の僕は冷静である。
そしていつも彼は、僕が一人になったとき、彼女を送り届けて、二人の余韻に僕が浸っているとき、などに、
スーッと現れて、「ほんまにそれでええんか?」って問いかけてくる。
僕的には、全然OKなんですけどね。そう問いかけられると、ものすごく不安になってしまう。

でも、恋愛って、きっとこう言うことの連続で、不安になったり、それを補うだけの喜びがあったり、
逢えない時間に「キュン」ってなってしまう、そんな気持ちでさえ、電話して声が聞けたときに「うふふ」になってしまっていたり。
そういう繰り返しを、喜びが勝利していく過程のことを恋愛というような気がして。
だからこそ、「すき?」とか聞いていたり、「好きだよ」といっていたりするんでしょうけどね。

前の恋愛で僕が学んだのは、大きく言って二つ。
ひとつは、「相手のことをわかりきろうなんて思うな」ということ。
所詮、他人なわけです。もともと何十年も一緒に住んでいる家族であれば、別だけど、
まだ出会って数ヶ月、数年の間柄の二人に、全てがわかるなんて言うことはまず不可能である。
でも、その見えない部分って言うのを、黙って放っておいてはだめであるというのも事実。
相手を知ろうとする、その姿勢が一番大事なのかな?なんて思う。無関心だと、あんまりなわけだし、
かといって、知ろうとする余りに、土足で踏み込みすぎてもダメなわけだし。
いい按配ってのが、もとめられるのかな?って思う。

もうひとつは、相手が自分のことを思ってくれていると言うことを、きちんと肌で感じてあげるということ。
まあ、そんなこと当たり前じゃん!って人も多いのかもしれないけど、僕は今までどっちかっていうと、
恋愛は自分で精一杯で、相手のことを見ているつもりで見れていなかったの。
だから、言葉にならない、さりげないしぐさや、目で訴えているかもしれない感情とかをなかなか感じてあげれてなかったのね。
これじゃあ、僕は恋愛をしているといっても、実のところ、独りよがりだったりするわけ。
きっと、前の彼女が別れたがっているっていうのも、信号とかあったはずなんだけどね、
でも僕は全くそれを感じることがなかった。僕と別れて、当時すでに好きになっていたほかの誰かと付き合い、
半年もしない間に結婚していたっていう事実は確かに当時の僕を驚愕させ、失望させ、途方にくれさせたけれど、
僕にも多いに落ち度があったんだろうってことに相当後になって気がついた気がした。
恋愛は一人でするものではない。二人の気持ちがあって初めて成立するものである。






↑嬉しい悲鳴ってしか言いようがないけどね

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