恋愛日記



 願。





其の事だけを考えていられたら、
僕は倖せ。



夢はいつでも温かい。
理想と現実を取り違えて、
恰も本人と思っている己の浅はかさに
自嘲の嗤みが。

嗚呼、触れれば
貴方だと認識るのだろうか。
其の聲を聴けば
貴方の元へ往けるのだろうか。
何時でも笑顔で境界線をするりと引く
とても器用な、
貴方が憎い。

僕は空気が震える度に
姿を探してしまうのに。
貴方は、
僕の糸を巻き取ったら
厭きてしまうのか。



いっそ、
数多の星に願いを掛けよう。
僕が恐れるものなら只一つ、
貴方が怖い。





2002年10月28日(月)
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