TOI,TOI,TOI!
2001年12月25日(火) |
アインツヴォドライ! |
今、BGMはユニコーン。 たまに聴くと元気が出るのだ。(←すでに民生口調なのだ)
『あと何日かで今年も終わるから〜♪』
今夜、フロイデマン一家は、ビアギットの両親のところに行くそうだ。朝からビアギットはケーキを焼いていたし、ビアギットとラーダはバイオリンを持っていって二重奏を披露するんだって。
ビアギットは、大人になってから趣味でバイオリンを始め、ラーダは8歳のときから音楽教室のようなところにちゃんと通って10年ぐらい習ったみたい。オーケストラもやったよ!と言っていた。二人ともレッスンに通わなくなってからずいぶん経ってるみたいだけど。
何日か前、ラーダが 「おかあさん、ぜ〜んぜん弾いてないから、練習しないとやばいの!私達プローべしないといけないけど(肩をすくめ)、ノブコに見てもらったらいいかも!」 って(冗談ぽかったけど)言ってたので、今日の朝、机の上にそれらしい楽譜(クリスマスソングの)を見つけた私は、ビアギットに、 「きのうプローべしたの?」 って聞いてみた。 ビ「プローべしなくちゃ。ノブコが聴いたら耳がおかしくなっちゃうわ!ちゃんと弾けないから」 伸「日本でアマチュアのオケで弾いたり、医学部の学生達のオケで弾いたりしてたんだけど、教えたりもしてた。みんな音楽大好きな人ばかりで、楽しかった。二人で弾いて聴かせて欲しいな〜。助けられることがあったら助けるし」 私がそう言うと、ビアギットは「調弦して」と言って「ラーダ!」と娘を呼んだ。
ビアギットの楽器を出したら、弦が切れていた。取り替えてから、弾いてみたらなかなかいい音するのだ、これが。しかもバイオリン2台、弓は3本も持っていた。 ラーダも自分の楽器を持って下りてきた。3台の楽器を並べてラーダは「どれが一番いい楽器?」と言う。とりあえず調弦してぜんぶ弾いてみて、少し考えてから、 伸「どれもいいけど、どれも違う性格。これは柔らかい音がする」 ビ「柔らかい。バッハとか弾くのにいいかしら?」 伸「いい、いい!あとこっちは、大きな音がするし、強いから、たとえば(チャイコフスキーを弾いてみる)・・・とかね。それから、ラーダのは・・・」
『明るい』というドイツ語が出てこない私。「ブライト(英)・・・」(ドイツ語のbreitは広いという意味なので話がややこしくなってしまった)「『暗い』じゃなくて・・・(電気を弓で指す私)」 ラ「hell!」 伸「そう!hell!!」
↑いつもこんな感じで会話してます。いつもすらすらとしゃべってるように書いていますが。 ラ「じゃあどんな曲?」 伸「たとえば・・・ビバルディとか!(ちょっと春を弾いてみる)」 ラーダ大喜び!よかった、どの楽器も褒めることが出来て・・・。 ラーダは「ちょっと待って!もう一個あるの!」 と言って部屋に戻った。まだあるのか。 それはエレキバイオリンであった。チャルダッシュを弾いておいた。ビアギットは「それ知ってる!」と大喜び。
そして、プローべが始まった。ラーダはかなりちゃんと弾ける。音がしっかり出ている。ラーダが合図してから二人で弾くんだけど、その合図っていうのは 「アインツヴォドライ」 と(曲の速さとは関係なく)すばやく言う。その間、1秒ぐらい。 「いちにいさん」って言ってるんだけど、なんかかわいくて気に入ってしまった。しかも、それで合うんだから、「合図っていうのは本当はテンポにあわせて」なんて勿論私は言わない。 2拍子だろうと4拍子だろうと、 「アインツヴォドライ!らーらーみーみーふぁーふぁーみ〜♪」
ラーダは、最後の音が二人同じ音になるのはつまらない!と言って、音を変えちゃったり、長い音になると、冗談ぽくビブラートをたくさんかけてみたり、初見なのにノリノリで、音楽してる!っていう感じだった。
ビ「大人になってから始めたから、うまく弾けなくて。左手も難しいけど、右手はもっと難しいわ」 伸「私達にとっても、右手の方が難しい」 ビ「そう」 伸「大人になってから始めるのは大変だってこと、よく知ってる。でも、もしあなたが楽しいなら、それでいいと思う。私はそう思う」 ビアギットは「フロイデ!」とうれしそうだった。
ビ「ラーダは8歳からやらせたのに、残念ながらやる気がなかったわ。ラファエルにはピアノをやらせたけど、先生に「才能がある」って言われたのに、やる気がなくってやめちゃったわ。」 伸「もったいない」 ビ「もったいない」
ビ「昨日、子供達がプレゼントしてくれたの。ラーダから帽子(かぶって、めちゃくちゃうれしそうなビアギット)。ラファエルから、これ(お風呂で背中を洗うもの)。」 伸「いいね!」 ビ「あしたからいないから、雨戸(?)の開け閉めと、花に水やりをお願いね。」 伸「わかった」
明日から月末までフロイデマン一家は旅行。『ボン』だそうだ。
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