シネマ*マシンガン
映画鑑賞言いたい放題覚え書き DiaryINDEX|past|will
2005年06月09日(木) |
【スターシップ・トゥルーパーズ】君も戦場に行こう! |
【ネタバレ注意】
戦時中のプロパガンダ映像を模したヴィデオから始まるこの物語は我々が普段考える常識では量れない世界の物語である。まあ未来だし、宇宙だから(笑)。 傷痍軍人の先生を見て高校を卒業したリコは恋人カルメンと共に軍属となり、歩兵隊に入ります。ふたりは恋人同士のはずなのに、カルメンはリコを拒否って同じ部隊の男性(高校アメフトで出会い済み)と恋に落ちてしまいます。とかなんとかいう呑気なコイバナが差し挟まれるのは「バグズ」と呼ばれる異種生命体との戦争まっただなか。その落差にまず頭がくらくらする。 敵役のバグズはなかなか興味深い造形をしており、メカゾイドとかそういうものに近いかんじ。大きさは人間のゆうに4,5倍はある。こんなものをマシンガンで撃とうという歩兵隊って、ハイテク宇宙船がワープしててもそうなのか。このへん含めて全編が戦争批判ととれなくもないが、あまりにいっちゃってるストーリーにそんな考えは吹き飛んでしまうのであった。(原作のせいではありません、念のため)
せっかく好意を持って自分を見守ってくれていた女性がバグズに食い殺されてしまってもやたら立ち直りの早いリコ。絶望的な数のバグズに包囲され、発狂寸前の上司を殴り倒す下位軍曹。バグズの親玉を捕まえる寸前、ちょっとよろしくなってきた男性が目の前で惨殺されても、数分後にはすっかり元気を取り戻すカルメン…などなど、戦場の混乱とかいうものを逸脱した人物達がイキイキと画面中を駆け抜けます。いろんな意味で一時も目が離せません。
テレパスの同級生が軍部の中枢に属し、捕まえたバグズの親玉から情報を引き出し、バグズ攻略はこれでもう大丈夫ネ!3人なら何だってできるわ!とか肩を組んでいるシーンには目眩がしました。バーホーベンのエグ趣味はしかしこういう時に最も遺憾なく発揮されているのかもしれませんな。
|