シネマ*マシンガン
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2005年02月15日(火) |
【1980】パロディ?文明批判?(おおげさ) |
ケラリーノ・サンドロヴィッチ第一回監督作品。この紹介につきる。 この明るい暴力性、このトリビアルな時代考証性、この笑っちゃうようなベタな純愛。 500円の特大お菓子袋を食べているような感触。
とにかく出てくる小道具がいちいち懐かしかったりおかしかったりするのだが、ひょっとしてそんなふうに感じているのは観客のうちの30%ぐらいにすぎないのではないか。いやもっと多いのか。そのへんが今ひとつわからなかった。ノスタルジックとは全然違う、監督は1980年の完全再現を目論んだとしか思えない。そうだとすれば、笑えたり感情移入できたりするのはやはり既知の年代に限られるような気がする、それでいいのか。
そんな緻密(?)な計算とは裏腹に、登場人物のどこかステロタイプな情動はいったい何なのか。「クサい芝居」と言われて久しいアクションや台詞まわしはいったいどこまで本気なのか。そうかと思えば根底にあるサバサバした「いなし感」はあくまで今日的な感覚と言えなくもない、気もする。これは文明批判なのか?パロディなのか?
どこか他人行儀にすら映るキャラクターたちのなかで、結局最も実存的魅力を放っていたのはミッチーだったんじゃないだろうか。まあ極端なキャラだからかもしれませんが。演歌を歌うシーンとかはどうでもいいですが、見終わってみて一番愛すべきは彼だったのかと思った次第。
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