シネマ*マシンガン
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2004年12月01日(水) |
【Jam Films】短編映画の価値を問い直す |
7人の若手監督による7本の短編オムニバス。
「the messenger −弔いは夜の果てで−」 いちばんできがよかった話。長さに対して無理のない重さ・長さの内容だった。女性のキャラがとてもたっていてよかったが男性側はちょっと微妙。
「けん玉」 センスは感じるがややすべり気味。篠原涼子と山崎まさよしのキャラのよさで救われたけど活かしきれてない感じが。あとラストは無理っぽいです。
「Cold Sleep」 この設定でよくまあこの長さで…とは感心したけれど、随所がずさんに処理されていた感が強かった。あとキャラの動きがわりと平板で、ステレオタイプな動機づけはいただけない。
「Pandora -Hong Kong Leg-」 よかったです。配役がずばり。吉本多香美、よくやった。もうちょっと生々しいところがあってもいいぐらい。ラストはちょっと蛇足かな。
「HIJIKI」 おもしろいっちゃあおもしろいけれどちょっと笑えないです。短編でやるにはいたすぎる内容かと。姉妹のキャラクターはよかった。
「JUSTICE」 笑った。しかしこういうところをやるには吉田秋生を超えなければならないのではないか。あと主人公の名前に必然性はあまりないとおもう。
「ARITA」 ディテールはとてもいいのですが、エピソードが十全に機能していないような…。後半とくにせっかくつくりあげた世界を放棄するような印象でちょっとワクワク感がだれてしまいました。
それぞれいまが旬の監督の作品ということで、なにかこうみちみちにつめこんだトランクというか、さまざまにこらされた趣向や映像やオチにへえーと目は見張るものの、どこか背筋が伸びきらないような印象が残ったのでした。日本映画の中で特に短編映画の価値がもっと見直されてもいいんじゃないかと思います。 この作品じたいは好評だったようで、翌年翌々年と続シリーズが作られていったようですが。
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