水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2004年10月30日(土) |
阿刀田高『マッチ箱の人生』 |
新潟県中越地震から一週間ぶりに新幹線が目の前を過ぎていくのを見て、 少しずつ復興に向かっているのを感じました。とは言っても、上越新幹線は 一部再開できましたが、全線再開までのメドが未だたたないとのことですし、、 被災地避難所で大変な生活をされている方々を思うと、やはり心配です。
地震後、Blogの方は更新していても、本を読む気持ちになれなくて、こちらは 停まったままでしたが、今日、ようやく本を開きました。 被災された多くの方々が、早く元の暮らしに戻れますように。。 緑豊かな美しい中越地方が、一日も早く復興しますように。。
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「七つの危険な真実」(新潮文庫)二番目は、阿刀田高『マッチ箱の人生』。 短編の名手の語り口は、なめらかで鋭くて、読み手の心を最初から鷲づかみ。 観察力に長けたバーのママが、ある事件の犯人をマッチ箱ひとつから推理 していくんです。完璧なまでの推理と説明に、つっこむ余地はありません。 ここまで犯人がわかっていながら、警察に言わなかった理由も明白。というか、 あまりに単純で唖然。まあ、真実はシンプルなものです。
去年読んだ阿刀田高の短編集「花あらし」(新潮文庫)も良かったです。 12編が1冊になっていましたから、、一日一話で、とぷんと半月浸れます。 面白い以上なのに、面白い以上の言葉を知らない自分が嗚呼、モドカシイ。
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