水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2004年10月11日(月) |
連城三紀彦『桐の柩(ひつぎ)』 |
きれいな文章ですねー!一気に読みました。今まで、任侠ものは苦手だと 思っていたのは、何だったんでしょうか。。ホントに叙情的で、びっくり!
21歳の「俺」がヤクザの世界に足を入れ、兄貴に頼まれ、人を殺し──。 兄貴はなぜ、その人を殺す必要があったのか。なぜ、他人に頼んだのか。 兄貴はなぜ、女を抱いた後の「俺」を抱いたのか。← ちょっと倒錯世界 なぜなぜづくしが、「俺」の推理で次々に解き明かされていきます。
そして、謎解きの大きなヒントとなるのが、戦地でたくさんの死骸が焼かれる 光景を見たことで、戦場では死骸を焼くのに棺桶は要らないが、柩を焼くには 死骸が要るということなんです。柩に注目! ただの任侠ものじゃなかったのね〜。ミステリー+任侠+ラブが新鮮!
雨、雪、匂いの描写も素晴らしい。読んでよかったー!ラストにキュン。
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