水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。


2004年10月06日(水) 中上健次『隆男と美津子』

何度も書いたと思いますが、小説に心中や自殺がでてくると、居たたまれない
ような、そこで読むのをやめたい気持ちになります。まして、心中を遊びにして、
心中未遂騒ぎを起こすことで小遣い稼ぎをする無謀なカップル隆男と美津子に、
読み終えた後、鬱々。次はハッピーエンドなものを読みたいです。

主人公の「僕」を通して見る隆男と美津子は、18歳にしてはあまりに未熟で、
なんだかー、、、という感じ。まあ、自分の18歳の頃を思い出すと、コドモでは
ありましたけど。

それより、「僕」は警察官の話から心中の真相を知ったのではないでしょうか。
「信じられない…」「分からない…」と、ふたりの心中に呆然としながら、実は
(信じたくない)(分かりたくない)状態だったのでは……。

ハッ!ミステリーを読む構えでいけば、少しは気持ちが軽くな・・・りませんね。
心中は殺人と変わりません。気持ちはドンヨリ。
何か、面白いものを読むか見ないかしないと、眠れません。
とりあえずヘキサゴン。


水野はるか |MAIL
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