水野の図書室
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2004年09月30日(木) 五木寛之『夜の角笛』

長編小説のイメージが強い五木寛之なので、興味津々で短編『夜の角笛』に。
短くても、作品に漂う悲哀に重みがあって、改めて思うのは、小説は長さじゃない
んです。読みながら、主人公と一緒に気持ちの整理をしていけるのは、作家の
力量ですねー。(← わお!生意気なこと言ってすみません)

『夜の角笛』──ある男の再生の物語。
音楽の仕事に疲れて、逃げるように温泉町に来た男が、戦争で喇叭(ラッパ)を
吹いていた初老の男と出会い、トランペットヘの情熱を取り戻していきます。
昔の軍隊で喇叭が第一種兵器だったなんて、知ってました?火災警報も喇叭
だったなんて、知ってました?初老の男のせつせつとした話し方に、じーーん。

自分を駆り立ててくれるものを持っているのは、とても幸せなこと。そう思います。


奇しくも、今日9月30日は五木寛之氏のお誕生日。おめでとうございます。
石原慎太郎都知事も今日、お誕生日で、おふたりとも72歳!若く見えます〜。


水野はるか |MAIL
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