水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
良かったです。キュイーンと胸が鳴るくらい。
質素なたたずまいながら、極上のステーキを食べさせてくれる店で、幼馴染の 男がふたり、少年時代を回想します。20数年前の大阪のスラム街、遊郭で生きる 男と女の姿を眺めていた4人の少年たちは、自転車屋に養女としてやってきた はじめて見る日米ハーフの美少女に憧れますが──。
ひとりの少女をめぐって、仲良しだった4人が、詮索したり牽制したり嫉妬したり。 中学生だった4人は、少女を不良たちから守ろうと誓い合い、努力を払うのに、 少女はいろんな男たちとつきあうなんて、なんだか、せつないです。 やがて、進学・就職── 少年たちの心身に疼くものは、純愛であり独占欲で あり叶わぬ思いで、大人でも子供でもない危い季節のはかない夢のようなもの。
ラストで、この食堂とステーキ肉の謎解きもあり、ぐいぐい引き込まれました。
少年(少女)の頃のひたむきさは、時々思い出すべきものなのね。 いつも明日の予定、来月の予定、と、先々ばかり気にしている毎日を少し反省 しました。時には、10代だったときのことを思い出す時間も必要ですよ。 暑さなんて、なんとも思わなかったあの頃がなつかしいです。憧れる気持ちも。
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