水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2004年08月30日(月) |
林真理子『四歳の雌牛』 |
「わかれの船」宮本輝編(光文社文庫)を読んでおります。 アンソロジーは楽しいですよ。いろいろな味わいを楽しめますから。 伊集院静『桃の宵橋』で、せつない余韻に浸った後は、林真理子『四歳の雌牛』。 あ!2年前にすでに読んでました!(2002.03.27記)『贅沢な失恋』(角川文庫)に 収録されていたんですよね。当時は、これも恋?なんて思ったんですが、、、。
こうしてもう一度読んでみると、こういう形もアリかな……、なんて、受け止める ことができて、自分でもびっくりです。どういう形かって?簡単に説明すると、、 経済的に苦しくなって、好きな女の子に贅沢させられなくなった男が、友人に その女の子を紹介するんですよ。2年前に読んだときは、そんな男の気持ちが 理解できなかったんですが、わかるような気がします。今は、ね。
許せる範囲?が広がったんでしょうか。。 ぜんぜん関係ないけど、以前は、おしぼりで首まで拭く人を見ると、<ゲフ! イヤー!>と心の中で叫んでいたのに、最近は、そういう場面を目撃しても、 <今日は暑いですよねー(微笑)>と温かいまなざしでいられます。笑
『四歳の雌牛』でも、以前は感じた女の子のずるさが、今は、人生に貪欲なだけ だと、ニコニコ顔で読んでいます。友人に恋人を託すのも、わかる気がします。 2年前とは180度違う感想になって、ふたりの関係も彩度を増しました。
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