水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
藤堂志津子の「昔の恋人」で大人の恋物語に浸ったあと、もう少し恋愛モードで いたくて、恋愛小説アンソロジー「ただならぬ午睡(ごすい)」(光文社文庫)を 読み始めました。とびきりの8編を選んだのは、江國香織です。
彼女が選んだ作家は、吉行淳之介・河野多恵子・安西水丸・江國香織ご本人・ 佐藤正午・村上龍・平林たい子・チェーホフ・・と、まあ、バラエティ豊かなこと! 辻仁成がいないのが、ちょっと寂しい気もしますが・・「ただならぬ」場所に誘われ ましょうか。
最初は、吉行淳之介『謎』。 奇妙な世界です。奇妙なのに、とりあえず奇妙な枠にギリギリ留まり、気分は 悪くならないのが吉行淳之介のすごいところ。こちらが夢見ていたような。。 裏表紙に「現実があやうくなるほどの、めくるめく鮮烈な恋の話」とあったのを 思い出して、裏表紙を確認しました。めくるめく、ほどじゃないけれど、現実が あやうくなるほどの、という、まさにそんな感じ。一瞬、自分は何?って、ね。
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