水野の図書室
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2004年04月19日(月) |
新津きよみ『彼女に流れる静かな時間』 |
ポストカプセル郵便をテーマにした怖ーいお話。 新津きよみらしく、女の怨念たっぷりで、短い割に読み応えは十分すぎるほど。
ポストカプセル郵便というのは、'85年に、つくば科学万博を記念して郵政省が企画した もので、16年間郵便局で保管した手紙を、21世紀のお正月に配達したものです。 16年ぶりに届いた手紙を、ニュースで見たような記憶がありますけど、んー、 どうなんでしょうか?そんなサービスを申し込んだあとで、後悔した人はいなかったん でしょうか?16年の間には、いろいろ変化がありますよね。住所や仕事や、、 一番肝心なとこは、人間関係かな。人の気持ちも微妙に変わるでしょうし。。
16年の時を経て、主人公の平穏な暮らしに飛び込んできた女友達からの手紙。 新津きよみが描く女友達って、どうしていつもこんなふうに底知れぬ恐ろしさを 秘めているのか、、このゾクゾク感はドクトク(独特)で、オトク(お得)な感じ。
ゾクゾク・ドクトク・オトク ゾクゾク・ドクトク・オトク──呪詛の言葉のよう。 『彼女に流れる静かな時間』、タイトルにナットク(納得)←しつこい?笑
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