水野の図書室
Diary目次|過去を読む|未来を読む
皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2004年01月17日(土) |
桐生典子『まなざしの行方』 |
・・ハマりそう。特異な感覚を持ってらっしゃるようで、ついていきたい、桐生サマ 。 ドキドキを越して、バクバク!冷やかで突き放したような文章がたまりません。
主人公は78歳。傍目には老人でも、自分では老人扱いされたくない平均的老人。 旧友の病気見舞いに訪れた病院で見かけた美しい入院患者に淡い恋心を 抱いたことで、思いもよらぬことに……。
好きな人が、今、何をしているか ── あれこれ考えるのは楽しいけれど、もし、 離れていても、その人の一挙一道が見えてしまったら、嬉しさを通り越して苦しみ の方が大きくなるかもしれませんね。
── 眼球とは、脳が一部突起したものである。 ……くーーっ、カッコいいー!
ところで、 綿矢りさ・19歳、金原ひとみ20歳、と芥川賞受賞作家の年齢が取りざたされて いますが・・
作家の年齢で、わたしが驚いた最上級は── ローラ・インガルス・ワイルダーが『大草原の小さな家』を書き始めたのが65歳だった。 です。その頃(スペイン内戦・日中戦争の頃)の65歳っていったら、しっかりすっかり お婆ちゃまでしょ?高齢社会となった現代、ワイルダーの65歳を超えて、80歳の 新人作家が出てこないかなぁと期待しております。 ハードボイルド+ミステリー+ラブラブ+ホラー+ビジネスのヒント+盛衰の論理 +人生の知恵+……てんこ盛りで斬新なものを!欲張りな読者です。笑
|