水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2003年12月19日(金) |
重松清『カーネーション』 |
あぅん、打ちのめされました。すごいです、部長!← だ、誰?(笑) 何がって、カリカリ削ぎ落とされた無駄のない文章と巧みな構成、人物配置、 おおおっ!のラストに、【これが短編小説なのだ宣言】された気分です。 嗚呼、3日間、チュクチュク反芻して浸ってました。 打ちのめされながらも、ホワホワンの毛布に包まれたような温かさ。 こういう読後感は久しぶりです。
電車の網棚に置き忘れられた一輪のカーネーションから始まる物語は、 偶然その存在に気づいた乗客たちの心模様を鮮やかに描きながら、こちらの 胸の中も覗いてきます。
お母さんはお元気ですか?最近、お母さんとどんなこと話してますか?
ハートウォーミングストーリーは嫌いという人にこそ、読んでほしい作品。 大嫌いだという人には読んでほしくない作品。← ファン心理の微妙なとこ
やさしさあふれる、なんて、安易な言葉を素直に口にしたくなってます。
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