水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。


2003年11月23日(日) 吉本ばなな『電話』

寒くなってくると、どこか暖かいところへ行きたくなります。
ここ数年、南米に興味がありまして、いつか行きたいと考えています。
わたしにとって南米のイメージは、エネルギッシュな街と人。
行くと元気になれるような気がします。(いつも元気だネーと言われてますが・笑)

そんな今の気分にぴったりな本を見つけました。吉本ばなな「不倫と南米」
!わお!タイトルに南米が!そして不倫ものですか?ドロドロはイヤですが、
南米は魅力的。7編入りで写真とイラストも豊富です。旅の行程表つきですから、
行く時、参考になるかも。どうやら、作者が南米を旅して書いた短編集のようです。

はじめの作品は『電話』── 仕事でアルゼンチン、ブエノスアイレスを訪ねた「私」
に突然届いた電話は、不倫相手の妻から彼の交通事故死を知らせるものでした。
ふたりの思い出を抱きしめて、彼の冥福を祈る「私」に届いた次の電話は──。

もーとにかく、主人公が「愛しい」のひとことにつきます。
回想する思い出が、これまたカワユイのです。ドロドロがなくてホッ。
でも、、奥さんのこと考えると……かわいそー。。。

わたしが奥さんなら、夫の愛人にこんな電話はしたくないですね。
わたしが主人公なら、愛人の妻をこんなふうには思いたくないです。
わたしが彼なら、妻に愛人の存在がばれるようなことはしたくないし・・うーむ。
ないないづくしで、共感できない部分が大きいのに、けなげな「私」から目が離せません。
原マスミの独特の雰囲気をもつイラストも必見。“南米”って、感じ。


水野はるか |MAIL
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