水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2003年10月20日(月) |
多島斗志之『お蝶ごろし』 |
多島斗志之の短編集「追憶列車」(角川文庫)最後を締めるのは、『お蝶ごろし』。 清水の次郎長の三人目の妻、お蝶が男女のもつれから殺されるお話です。 書き出しで、すぐに殺されたことがわかって、その時がどんなふうにやってくるか、 もードキドキしっぱなし。
時代モノは苦手なんですが、(漢字がつらくて、日本史より世界史派だった。笑) なぜかスルスルと立ち止まらずに読めました。『お蝶ごろし』に限らず、どの作品も 読みやすいですね。なぜ、こんなに読みやすいのかとふと考えて、はっとしたのは、 ムダがないからなんですね。あん、またエラソーに、堪忍してくだしゃんせ。
ムダがないので、『追憶列車』や『虜囚の寺』は、短かすぎると思ってしまうんじゃ ござんせんでしょうか。まあ、読んでおくんなせえ。時に、電子文をくださる方が おって、「読んだ気になります」とおっしゃられますが、なんだか変でござんす。 読んでおくんなせえ、読んでおくんなせえ。
───あわわ、、すっかりお蝶さんになりきってしまったようで・・。
明日、電話に「へい、水野でござんす」と言ってしまいそうで怖いよー、親分っ!
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