水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2003年10月12日(日) |
多島斗志之『預け物』 |
はふぅ〜、読み終えて疲れましたー。短いストーリーなんですが、くるくる 変わる場面についていくのが、大変です。 主婦が、友人に預けていた物を取りに行くと、その友人は急死していて、 肝心な物は人の手から手へ渡っていたのです。 主婦が必死になって預け物を探す、その訳は──。
スリリングと言えば、スリリングですが、うーむ、いまいち・・・・です。 いくら小説の世界でも、こんなに次々に預け物を知る人と会えるなんて! 面白いを通り越して、面白いが薄まっていきました。 ほら、美味しい物をたくさん食べ過ぎると、美味しいが薄くなっていき、 おなかが苦しいになるでしょ? そんな状態なんです。
面白いが薄まっていくと・・疲れた、と、なりがち。 作者は、もっともっともぉーーーっと、面白くしようと、いろいろいろいろぉ 考えたんだと思います。なのに、盛りだくさんすぎたようで、、。 控えめなら、読者に物足りないと言われ、過ぎれば、疲れたと言われ、 小説って、難しいですね。同じ作品でも、読んだ時期によって面白さも 違うし、以前は少しも面白くなかったものが、エッ!こんなに面白かったの? なんてこともあります。
次は表題作、『追憶列車』。タイトルはわたし好み♪
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