- 2002年10月27日(日) 原案帳メール 幸福感(または「至福の時」)
★1・断片集(原案帳メール)
★2・幸福感From: "章香(あやか)"
To: ayaka@jackies.jp
Sent: Thursday, October 24, 2002 12:12 AM
Subject: 原案帳:火曜日の舞台
火曜日の舞台は、土日とは違った雰囲気が出る。
それは、実は役者さんたちの「昼間の過ごし方」に影響されているからだけど、
ふだんはあまり押しの強くない人が、珍しくぐいぐい舞台進行を引っ張って行ったり。
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From: "章香(あやか)"
To: ayaka@jackies.jp
Sent: Thursday, October 24, 2002 9:20 PM
Subject: 原案帳:通し稽古
今日は最後の通し稽古。
……
と言っても、役者さんたちがみんな仕事持ちなので、なかなか全員揃わないんだけど。
(なので、取り急ぎ揃っているメンバーでできるところから)
なんか、不思議な連帯感。
お芝居は「本」だけでは成り立たないんだなあ、と痛感。
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From: "章香(あやか)"
To: ayaka@jackies.jp
Sent: Saturday, October 26, 2002 6:02 PM
Subject: 原案帳:楽日(改)
朝までお店→ちょっと寝た→昼よりだいぶ前に目が覚めてしまった→
『箱舟』最終日、まず午後公演→ね、眠い…→で、スタバのソファで仮眠(できるか?)
それにしても楽日はなんか盛り上がる。
観客動員数、もしかしたら五日間で300名近く!?
だとしたら、なんかすごいことに。
今私がやりたい、と思っていることが、全部「土日」に集中しているのが、一番の問題…
私なりのしなやかな逞しさを、もっと鍛えたい。
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From: "章香(あやか)"
To: ayaka@jackies.jp
Sent: Saturday, October 26, 2002 6:25 PM
Subject: 原案帳:パス
あらら。
言わなくても良かったのか。
受付を一緒にやっている子に「私、男の人とは結婚はできないんだよね」
と言ったら、
「なんでですか?」
と聞き返されたので
「だって私、戸籍は男だもん」
と答えたら
「ええ〜〜〜っ!!???」
とびっくりされてしまった。
そんな、大きな声出して騒ぐようなことじゃない、と私は戸惑ってしまったけど、
相手の女の子は私のことを「ふつうの女性」だとしか思っていなかったのだった。
「パス」にはシチュエーションがあって、きっと
「パスするしかない」ような状況、というものがあるんだろう。
最近、こういうことが多い。
まあ、私は「実は元男」ということが知られても構わない、と思っているので、
まあいいや。たとえそれがほんのいっときのことで、
すぐに崩れてしまうようなことでも、
「愛している」と思える人と、肌を重ねあうほど近くにいて
その人も私のことを愛してくれている、と実感できること……
そのように思えることで、
心だけではなく、体じゅうが「喜んでいる」と感じること。
なんて久しぶりなんでしょう。
そのように思える、ということが。
愛してる。愛してる。
私の心と体が、tuttiで歌っている。
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「じゃあ、おやすみなさい」
といって手を振って、彼の乗ったタクシーが走りだして
遠ざかっていったら、
なんだかすごく寂しくなって
涙が出てきてしまった。
でも、そうまで思えるほど、
私はこの人を愛しているんだ。
そのような感情が自分の心に残っていたんだ。
私の体は、そういう感情に反応することができるんだ。
幸福感。