最近yahoo!のニュー速原稿を書く御仁は「ネラッテル」と思う。 受刑者が刑務官に暴行されたいう事件の見出しにしても。 よくよく読むと「ネタかよ!」と突っ込みを入れたくなる。
だってヨ。
「殺されるかと思った」。てのが見出しに入ってんだけど。
この被害者の男性の罪状てのがそもそも「殺人未遂」。 それ、誰の台詞なんだよ、ての。皮肉なら皮肉にもホドがある。
けどその。なんちゅうの。
刑務官が暴行しちゃいかんいうのは、明白。正論。義務。 けど。 他人を「殺しそうになった」人間の人権ちゅうのは。
難しいよな。 守りたい。 が。 守りたくなくもある。
難しいよな。
死刑に反対する御仁の言い分は「えん罪は完全に防止できない」てのと。 更に付け加えれば「人が人を裁く権利を持つのか」てのと。 「更正の機会を与えなくてもええのか」てのと。 まだまだ。もっとあるんだろう。
難しいよな。
けど。
人を殺しかけて刑務所に入った人間が「殺されそうだった」と涙流す時。 てめえがかつて殺しかけた人間が抱いた恐怖についちゃ、きちっと考えたんかな。 漠然とでも、そこに思い至ったんかな。
でヨ。 その受刑者がその感情にゃ至ってねーちゅうんなら、そんな刑務所意味無ェよな。 荒くれモンの隔離施設でしか無ェよな。 隔離された空間で、いかにやすやすと生きてくか。 うまく立ち回ってシャバに戻るか考えて過ごすだけの。
意味無し空間でしか無ェよな。
殺人は悪ィこと。 暴力も悪ィこと。 そいつは無条件。 同じ殺人未遂も、暴力団同士なら良くて、受刑者と刑務官なら悪ィとか。 そんな区別は良かねーと、桜木は考えるが。
殺人にも暴行にもランクをつけてんのが現状で。 赤の他人に殺されんのと親に殺されんのとでは、ランクが違うのが現状で。
その上で、裁判の結果こいつは○○年間服役すりゃ自由の身って。 どれほどシャバで制約受けるにせよ、いずれは自由の身になるってことを。
それを犯罪者目の前にして考えた時、ふと平凡な人間の心によぎる野蛮な感情を。 そこで「許せねーぞ」て平凡な人間に思わす野蛮な細胞を。
社会が完全に否定しちまった時。 そいつはそいつで逆差別になっちまうよに思えてならない。
「殺されるかと思った」いう、速報の短いセンテンス。そいつを、
「お前だって、昔バラしかけた人間に同じ恐怖を与えたんちゃうんか?」
と読み取る人間が居なくなった世の中が桜木は怖ェ。無論の無論、
「だから殺されりゃ良かったんだよ」
ちゅうのも違うがヨ…。
平凡な人間の細胞が野蛮にたぎる、その泡立つような感じを。 完全に否定しちまうような「進歩的な社会」は。
幼女をレイプした男を寄ってかかってくびり殺す社会を。
いずれは否定しちまうんだろうかな。
人間が動物である限り。 野蛮な感情を完全に否定しちまうことは出来ねーだろうに。
虚勢し、虚勢し。
行き場を失った野蛮を放り込む遊技場も無ェまま。
今日もまた一人理不尽な暴力に、誰かが殺されてく世の中かよ。
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