こしおれ文々(吉田ぶんしょう)
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2012年04月03日(火) |
吉田サス劇【夏美】(第2部)第16話『野球部のマネージャー』 |
吉田サス劇【夏美】(第2部)第16話『野球部のマネージャー』
分かり切っていたことだが 改めて直面するとテンションが下がる
客観的どころか 主観的に自分の才能を評価したって プロ野球選手になれないことぐらい分かり切っている
県予選のベスト8をうろついているチームで レギュラーがとれない自分に 野球の才能があるわけがない。
野球どころか 他人と比べて秀でた部分が有るかどうかさえ疑ってしまう。
そんな向上心もない人間だからこそ 野球をやめて空いた時間を 勉強に費やすようなことをするわけもなく 成績は相変わらず中途半端なラインを 浮き沈みしていた。
それでも大きな都市なら それぞれの成績に見合った大学があるわけで 国立・私立と贅沢言わなきゃ 誰でも進学できるもの。
都会で一人暮らしがしたい・・・・ たったそれだけの理由で俺は今の大学を選んだ
罪悪感なんてない。
どんな大学を出ようが 高卒に比べたら大卒の方が良い会社に就職出来る。
親がそれを望んでいて そのとおりにしてあげているわけだから 俺は黙って4年間親の仕送りを食い潰していればいいのだ
大学で野球部入ったのは 野球自体に未練があるわけではない。
入学式で勧誘してきた野球部のマネージャーが可愛かったから 思わずそこで名前を書いてしまっただけ。
手っ取り早く友達作るためには なにかしらサークル入った方が良い。
女の子の部員が多いバトミントンサークルの方が よっぱど【出席率】が高い
とりあえずの4年間。 とりあえず俺は4年間大学生をしていよう
そして卒業前に就職活動して どこか1つに引っ掛かればいい
それまで女の子と遊んでいればいい 黙っていたって毎月親から金が入る。
とりあえずの4年間。
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