samahani
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2005年07月27日(水) |
台風の中、東京に着いた。 |
子どもたちの学校は6月15日から夏休みになっていたというのに、私と長男はいままでずっとDCで過していた。これで高校生活最後の夏となる長男は受験生なのでなにかと忙しいのだ。
いままで、この時期にはDCに居たことがなかったけれど、7月のDCにもいろいろな発見があった。
そのひとつが、ときどき蝉の鳴き声がして日本情緒な夏を感じさせてくれたことだ。去年アメリカ東海岸では、17年に一度大量発生するという「17年蝉」の話題で持ちきりだった。蝉のことを知らない人が多く、蝉に襲われるとか、どんな対処をしたらいいとか、まじめに新聞にとりあげられていたのだ。確かに数は多くて、歩いているとぶつかってきたりしたけれど、蝉が怖い物だなんて、日本人からしたら、とほほである。その残骸かことしも少しだけれど、蝉が鳴いてちょっぴり風流を感じた。
もうひとつは、音楽を鳴らしながらやってくるバンのアイスクリーム屋さん。初めてそれが来たときには、この音楽は何? どこの家がこんな人迷惑なことをしているの?とイライラしたけれど、アイスクリーム屋さんだと分かり、1ドル札を持って駆けつける子どもたちを見てからは、それも微笑ましく思えるようになった。不思議なものだ。
音の公害にあふれている日本と違い、静かな住宅街であまり洗練されていないゲームセンターのような音楽が聞こえてくることは、ここではほとんどありえない。けれど、3日に一度くらいやってくるアイスクリーム屋さんも、私にとってここでの夏の風物詩となった。
昨日、空港で飛行機を待っていたら、日本発の飛行機から降りてくる人たちの中に知っている人をちらほらと見かけた。「ああ、この人たちの夏休みはもう終わり。私たちはこれからなのに」と思うとずいぶんと出遅れてしまったようで寂しかった。
終わる夏とこれら始まる夏。それぞれに。
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