アキヒカ妄想日記
小室麗華



 あふれる思い。番外編。(プロローグ)

書くと言っておきながら、遅いぞ…小室。
今回から、アキラさん編です。告白までをとりあえずは。
もしかしたら、もうちょっと書くかもですが。



「あふれる思い。番外編。(プロローグ)」



「…追って来い!」
そうボクが言ったとき。
キミは、真剣な瞳の中に、心の底から嬉しそうな光を秘めていた。
名人戦一回戦のとき、エレベーターの中での言い合いが、実はボクは楽しかったんだ。キミにはずっと秘密だけど。

それから、いろんな話をした。
打ち終わってからも、検討をしながらも。
ボクの碁会所で打つ約束。
持ちかけたのはボクのほうだ。
内心、断られてもしかたないと思っていたのに、キミは笑顔でOKしてくれた。

その時、思った。

もっと、この笑顔を見たい。

本当は、碁会所で打つ約束を持ちかけようとする前から、思っていたんだ。

キミを、もっと知りたい、と。

思い返してみれば、キミの笑顔なんて、ボクはほとんど見たことが無かったから、だから、きっとこんなに心臓がドキドキしたんだろうって。

…その時は、そう思ったんだ。


いっしょにいると、分かる。
キミはころころとよく表情が変わる。
嬉しそうにニギったと思ったら、すぐに真剣に碁盤を見つめて。
負ければ、悔しさを隠さない。
勝てば、その喜びを素直に表す。
碁会所のほかの皆とも、すぐに打ち解けて、明るく笑い声をたてていたりもする。
ボクと打つのを、楽しみにしていてくれるのが、うれしかった。
キミと打つのが、ボクは何よりの楽しみになっていたから。

そうして、少しずつ、ボク達は近くなった。

碁の話ばかりだったのが、日常会話も交わすようになったころ。
市河さんに言われたんだ。

「アキラ君、進藤君が来るようになってから、なんか変わったわね」

…変わった、だろうか。
何が、と聞くことは、進藤が来たことで途切れてしまって、結局そのままだ。


目の前の椅子に座る進藤は、確かに外見は変わった。
頬のあたりが、すこしすっきりとして。
それに…。
「塔矢?どうしたんだ?」
ボクが何も言わないのを不審に思ったのか、いきなり進藤にのぞきこまれて、その顔の近さにドキッとした。
「顔、赤いぞ?熱あるんじゃないか?」
そう言って、キミはいきなりボクの額に手を当てる。
突然のことで、ボクは固まってしまった。
それが進藤を勘違いさせたのか、熱は無いんだけど、とつぶやくと、進藤は席を立って言った。
「今日は、よそうぜ。オレ、また来るから」
…これもまた、見たことの無い、気遣うような笑顔で、キミが言うから。
平静さを失った心臓の音は、なかなか静まらなかった。



キミが、ボクを変える…変えていく。


予感。確かな、予感。


このキモチは、なんだろう…?



           ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


続く。


始める前に、モノローグっぽく入れてみたかったのです。
意味不明な感じ(爆)。
書きなおししてるかも?どうだろ?
先々の展開に矛盾が出てきたりしたら、書き直ししていると思います。

明日はジャンプよ〜vvvまたキレた感想書いていると思いますが、逃げないでください(滝汗)。

2002年11月17日(日)
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