キ ミ に 傘 を 貸 そ う 。
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結局Jが私の居るところまでやってきた。 会って話をしたら、ようやく安心してくれたようだ。 今Jの気持ちがすごくすごく大きい。 私の何倍もの気持ちで、私を包み込むのだ。
前日、ほとんど寝ていないこともあり、私はくたくただった。 疲れてベットに休んでいると、Jが何度も私の頭を撫でて、手を握ってくれた。 彼はよく私に触れたがる。 私の手を、彼が両手で包む。私は目を閉じる。 何だか泣けてきた。手を握ったまま、静かに泣いた。 『どうして泣くのー?』 私は笑って、質問には答えない。 私自身も、的確な答えなどきっと分かっていない。
Jのココロ以外のどこが好きかと言われたら、間違いなく『手』と『声』と答えると思う。 正直、Jの顔は好みではなかったりする。 手が好きだ。声が好きだ。 手タレ並に、彼の手は綺麗だ。 ずっと見ていても飽きない。 そして声も好きだ。 ずっと電話していても、きっと飽きない。
あぁ、とても眠い。 二人で眠った。
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