例えば笑うとか、例えば怒るとか、例えば泣くとか、凹むとか、 そういう感情が、気付いたら垂れ流し状態。
ふと、「僕らしくない」と思う。 そういえば僕は昔、無表情な子じゃなかっただろうか。 そういえば僕は昔、いじめられて泣くどころかにやりと笑う子じゃなかっただろうか。 そういえば僕は昔、怒ると途端に口を閉ざして記憶を飛ばしてしまう子じゃなかっただろうか。 そういえば僕は昔、笑ったら逆に驚かれる子じゃなかっただろうか。 目つきが悪いと言われる子じゃなかっただろうか。 親に見放されるくらい愛想の無い、見た目的にも性格的にもかわいくない。
そして、僕は昔、
感情的秘密主義じゃなかったか。
「知られたら負け」と、どこかで思っていた。 愛想笑い、マニュアルみたいな相槌、決められたみたいに人を励まして、輪も和も乱さないように謙遜。
特定の人だけが知る僕だけでいい。 中学の時に、一人いた。 高校の時に、一人いた。 今は?今は、ボーダーを下げすぎて、片手じゃ収まりきらない。
僕は今、どんな「僕」なのだろう。 それとも、僕の前は、忘れたとでも言うのだろうか。
ちらりと顔を出す、 狂ったような、僕の前の「俺」
しまった、と、気付いた時には、高笑いしたくなった俺。 ああ、馬鹿じゃネェの、俺。 「あっははは」なんて高い声で笑うが頭蓋骨を通じて聞こえてくる、それが癪で癪でたまらない。 そうやって、文字表記すれば「くひゃっははふふふ」に近い笑い声を出したい衝動に駆られたのを、ぐっと抑えた。
ケータイをならしても、コールだけ。コールだけ。あ、こいつもコールだけ。あ、切られた。あれ、着拒否。あ、またコールだけ。 夜更けには誰も出やしない。
根性も体格も、いつの間にかあの頃より華奢になりやがって。 性格にいたっては、丸く丸く真面目に真面目になりやがった。 少し俺が目を離した隙に。 「僕」が一人歩き。
冗談じゃない。
涙が似合う「僕」は要らない 笑顔が似合う「僕」は要らない 高い声で話す「僕」も要らない 優しいだけの「僕」だって要らない かわいいフリした「僕」だって要らない カマトトぶった「僕」も要らなければ 弱いフリしてる「僕」も要らないんだ。
無くしてしまえ。 無くしてしまえ。 そのようなもの。
「俺」に戻るも「あたし」に戻るも「私」を繰り返すも「僕」でいるのも
選ぶのは自分だ。
モラルとは。
お友達とは仲良くしましょう。 一般人を巻き込んだ喧嘩は、してはいけません。 先生のお話、目上の人のお話は、よく聞きましょう。 お父さん、お母さんを、大事にしましょう。 好きな人をいじめては、いけません。 お年寄りには、席を譲りましょう。 困っている人は、助けましょう。 公共の場で、騒いではいけません。 交通ルールを守りましょう。 お酒と煙草は20歳から。 嘘をついてはいけません。 犯罪は、犯してはいけません。 人を殺しては、いけません。 お金は、大事に使うようにしましょう。 賭け事に、ハマってはいけません。 一日三食、きちんと食べましょう。 きちんと、お勉強をしましょう。 人のものを、取ってはいけません。 早寝早起きを、しましょう。
生きるためのルール。 小学生で習います。 俺も習いました。 小学生でも理解してます。 俺も理解してます。 小学生でも守ってます。 俺も守ってます。
充分だ。
一歩。もとい、斜め一歩。 後ろに戻ろう。
今日のBGM>PIERROT CREATURE
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