愛より淡く
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☆「新婚当初」
しょうこりもなく、新婚当初のことを思い出していた。
だって私の未来は薔薇色からはほど遠いものだと思うし 現在は、この通り「悶々(MONMON)」につきまとわれているようなありさま。 ゆえに、必然と私の思考は、過去へ過去へと向かってしまうのだった。
ちょうどあの童話の「マッチ売りの少女」が あまりの寒さに耐えかねて思わずマッチを擦って、 マッチ1本分のぬくもりの中で ほんの一瞬ではあるけれど楽しかった頃の思い出にひたるように
私もあまりのさみしさに耐えかねて ついついあの蜜月の頃の思い出にひたってしまうようなのだった。
うぅぅぅぅ。むせび泣き。なんてね^^。
新婚当初も当初の思い出。
夫は私をひとりで家においておくのが心配だったようで 私は夫の会社に一緒に連れていかれた。
夫は営業で外回りだったので、私は車の中に隠れていて ずっといっしょに営業に回っていた。
ランチタイムになると、夫がよく行く店に連れて行ってもらった。 ペンション風の定食屋だった。
そこで夫の取引先のメーカーの営業の人にばったり会ってしまって ひやかされたものだ。
ひやかされても、デレデレしていた夫だった。
私はとってもよく覚えている。その時の自分の服装まで 覚えている。オレンジ色のふわふわっとした感じの モヘア調のセーターを着ていたこととか。 髪型は肩くらいのストレートボブだった。 そいでもって定食のランチがクリームコロッケだったことも 覚えている。しかも味噌汁つき。
ね。すごい記憶力でしょう?
でね。今朝、夫に 「ねえねえあの時のことを覚えている? ほらほら・・・・」
と↑の頃のことの話を持ち出したのだ。
「へーー知らん。そんなことあったんか?全然覚えてない」
ってぬかしおるのだ!!
「うそやろ!!ほんまは照れくさいんで覚えてへんふりしているだけで 実はしっかり覚えているんやろ?」
「いいや。そんな昔のことはもう忘れた」
そんなぁぁ。 カサブランカのハンフリーボガードのようなこと言わんとってんか!
哀しかった。うぅぅぅぅぅ。
洗濯物干そっと。
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