愛より淡く
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2001年11月17日(土) ☆新婚当初   

☆「新婚当初」

しょうこりもなく、新婚当初のことを思い出していた。

だって私の未来は薔薇色からはほど遠いものだと思うし
現在は、この通り「悶々(MONMON)」につきまとわれているようなありさま。
ゆえに、必然と私の思考は、過去へ過去へと向かってしまうのだった。

ちょうどあの童話の「マッチ売りの少女」が
あまりの寒さに耐えかねて思わずマッチを擦って、
マッチ1本分のぬくもりの中で
ほんの一瞬ではあるけれど楽しかった頃の思い出にひたるように

私もあまりのさみしさに耐えかねて
ついついあの蜜月の頃の思い出にひたってしまうようなのだった。

うぅぅぅぅ。むせび泣き。なんてね^^。

新婚当初も当初の思い出。

夫は私をひとりで家においておくのが心配だったようで
私は夫の会社に一緒に連れていかれた。

夫は営業で外回りだったので、私は車の中に隠れていて
ずっといっしょに営業に回っていた。

ランチタイムになると、夫がよく行く店に連れて行ってもらった。
ペンション風の定食屋だった。

そこで夫の取引先のメーカーの営業の人にばったり会ってしまって
ひやかされたものだ。

ひやかされても、デレデレしていた夫だった。

私はとってもよく覚えている。その時の自分の服装まで
覚えている。オレンジ色のふわふわっとした感じの
モヘア調のセーターを着ていたこととか。
髪型は肩くらいのストレートボブだった。
そいでもって定食のランチがクリームコロッケだったことも
覚えている。しかも味噌汁つき。

ね。すごい記憶力でしょう?

でね。今朝、夫に
「ねえねえあの時のことを覚えている?
ほらほら・・・・」

と↑の頃のことの話を持ち出したのだ。

「へーー知らん。そんなことあったんか?全然覚えてない」

ってぬかしおるのだ!!

「うそやろ!!ほんまは照れくさいんで覚えてへんふりしているだけで
実はしっかり覚えているんやろ?」

「いいや。そんな昔のことはもう忘れた」

そんなぁぁ。
カサブランカのハンフリーボガードのようなこと言わんとってんか!


哀しかった。うぅぅぅぅぅ。


洗濯物干そっと。


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テキスト庵さん